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【Blender】アニメーションをつけてみた②

前回の記事

今回は実際にアニメーションをつけみての要点やつまずいた点をメモしておきます。

階層アニメーション

空中

・空中を飛ぶ所はチャイルドコンストレイントを使い、キャラのアーマチュアをカメラ移動の子供にして、カメラのローカル空間でキャラを動かしています。その時、ピボットは腰になる様にしておきました。

カメラのローカル空間でキャラを動かした

これをどう動かすかは膨大な文章量になってしまいそうなのでやめておきますw


屋上を走る

・空中から屋上に着地して走るには、キャラのトランスフォーム制御を変える必要があります。

方法としては2種類考えられます。
キャラのトランスフォームをワールド制御にするか、床の設定をするか。
ワールド制御にする場合は、着地点に置いたエンプティで位置コンストレイントして、影響にアニメーションをつけます。
これでも上手くいきそうでしたが、今回はMayaには無い「床コンストレイント」を使ってみました。指定したオブジェクトの原点で移動範囲を制限するというものです。これを使うと、キャラはカメラのローカル空間制御を保ちつつ、床面はより先には行かない様にする、という事が出来ます。

…結果的にはワールド制御の方が良かったかも知れません。というのも、カメラのローカル空間は保ったままなのでカメラの位置を修正したらキャラが床から浮いてしまう、みたいな事が起こるからです。

Rigifyについて

今回は自前のモデルにRigifyでリグを仕込みました。
Rigifyリグの使用感についてメモしておきます。

RigifyのリグはIK/FKスナップ、ペアレント設定、リバースフット、ミラー反転等揃っていて全体的にとても良いです。同じ標準でもMayaのHumanIKとは大違いです。
ですが不便な所もあるので、今後の改善を期待しつつメモしておきます。

上半身の制御がムズイ

個人的に一番の問題がこれです。
spineの親が骨盤ではなく腰だったり、動かしたくない骨が連動して動いたりと癖が強いので、意図したポーズが作れませんでした。
普通に骨盤から腰、胸に行くにしたがって子の振る舞いをしてくれれば良いだけなのですがそれが出来ませんでした。影響度の数値も見つかりません。今回の走りは上手く出来ずに諦めました。
何かコツがあるのかもしれませんが。

捻りたかった。。

IK/FKスイッチのキーがグラフエディタに表示されない

今回の場合、腕は終始FKです。足は空中ではFK、屋上を走る時はIKです。
IK/FKの切り替えは暴れる事があるのでグラフエディタできっちりコントロールする必要があるのですが、IKコントローラーを触ってもIK/FKのカーブがグラフエディタに出てきません。
ですがシーン内の全てのFカーブを表示したところ出てきました。
全てのカーブを表示するには、グラフエディタで↓のボタンをオフにします。

オフに

(追記)
このコントローラーを選択したらIK/FKのカーブが出てきました。


IK時の手首足首の向きがワールド固定

IKの時の手首の向きはワールドだけではなく、腕の向きについてきて欲しい時も結構あるのですがその設定が見つかりません。腕とコンストレイントで何とかしようと試しましたが上手くいきません。

Fカーブのハンドルについて

mayaでいう「スプライン」に当たるのが「自動」だと思うんですが、これの振る舞いはBlenderの方が好きです。
下の画像の右側のキーのハンドルが自動なんですが、カーブが自然に膨らみます。

blenderの「自動」

Mayaだと調整が必要になるのでこの点はBlenderの方が楽です。

mayaのスプライン

Fカーブモディファイアについて

ノイズやステップ等簡単に出来てとても便利なのですが、問題も見えました。
Fカーブモディファイアはカーブ一本ずつにしか追加出来ないので、一つのモディファイアをキャラ全体に適用するとか、そういう事が出来ません。
例えばキャラ全体のアニメーションを2コマ打ちにしたい場合は一つのカーブに「ステップ補間」を追加して、それを他の全てのカーブにコピーする必要があります。このコピーもまだ不便で任意のモディファイアだけをコピーする事が出来ないので、不要なモディファイアまでコピーされてしまいます。
で、あとでやっぱり3コマ打ちにしよう、となっても一括でパラメータを操作出来ないので、カーブ1本ずつ選択して変更する必要があります。これは流石にやってられません。
今の所、標準機能で一括でモディファイアのパラメータを変更するには、もう一体キャラを読み込んでアニメーションをコピーした後、そのキャラのカーブにモディファイアをつけ直す、位しかない気がします。

あとがき

アニメーションの機能はまだ発展途上な印象を受けました。グラフエディタの操作も結構まどろっこしいです。
ただ上に書いたようにハンドルの向きが良い感じだったりするのでBlenderの進化に期待できそうです。

あと関係ないですがBlenderのキーマップって左利きの人が考えたのかと思うほど左手の移動量が多いです。


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