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言葉のプレゼント

今回はいつもの雑記日記とは違った話をしてみようと思う。


目下、私は【就職氷河期】の頃に就職活動をしていた。
今、国で保証?フォロー?雇用を産み出そうとしているというニュースになっている世代だ。

当時の私は、人との付き合いも殆どなく、学校に行っても誰とも話さない日々もあったり…という日々だった。(朝の挨拶すらしない事もざらだった。)家に帰ってもバイトもせず、部屋に籠ってラジオを聴いたり、人にわからない所を聴くことすらできなくなっていたので、学校の予習をやっていた。

その当時、ネットがまだ環境的に揃っている状況ではなく、まだハガキや電話で行きたい会社への予約を取るとか履歴書を送ってエントリーする、という状態が普通だったころ。短大生は会社情報が掲載されている冊子(これにエントリーのハガキが点いていたりした)が配られてもお金を貸すところばかりが掲載され、大学に潜り込んで大手の情報を掴む…という状況。

私は友達も殆どおらず、何をすべきかまだ迷っていたので(大学編入も考えていたけど、勉強してなかったので編入なんて出来るわけもない)ちょっとフワッとしていたが、学校の授業などで興味を持っていたパソコン関連の仕事に就くべく活動していた。

活動していたけれど、中々決まるものでもなく(サクッと決まる人も勿論いた)どうしたらいいものか迷い、自分がそっち方面は苦手だからと敬遠していた業種にまでエントリーシートを書くほどになっていた。「就職出来ればなんでもよい」ような気持に傾きかけていた。

就職活動に疲れていたけれど、実家暮らしの為、スーツを来て学校へ行き、一応合同説明会の会場に行って冊子を貰うも、気持ちが挙がらず、どこへもエントリーせず帰った事も数回。受付の人に「いいの?何もしないで」って言われたっけ。「自分が行きたい、って思う所がないんで」って言って帰った。

唯一本当の気持ちを比較的さらけ出していたのは通っていた英会話スクールの人達だった。英会話に興味があったか、というよりは、学校で一言も発せず、家に帰っても殆ど話をしなくなっていた自分が「これじゃぁ声でなくなる」と思って何かしゃべるところを確保しておこう、と思って通い始めた所だった。通う動機が変だけれど。でも当時のスタッフや先生はとてもフレンドリーに話をしてくれ、同じクラスの何名かとも話が出来ていた。

秋、私はその迷いに迷い、活動も気力がわかず、行きたくないところにまでとにかくエントリーする、状態についてそのスクールのスタッフなどに愚痴をこぼしてた。

誕生日、そのスクールのスタッフや同じクラスの人達からのメッセージが書かれた誕生日カードを貰った。

そのスクールの管理者を務めている男性からのメッセージ。
誕生日のおめでとうではなく、こんなような事が書かれていた。


「今は、就職活動を休みなさい」


その言葉はダラダラ活動し、休むことへの勇気が持てなかった私の背中を押してくれた。そこから1か月半程、就職活動をやめ、親の目をごまかす為時々スーツだけは着て学校へ行くが、就職活動はせず…という日々を送った。

12月、そろそろ活動するか・・・と思って始めた活動で最初に話を聞いてエントリーした20数名の小さいプログラム開発をしている会社への就職が決まった。丁度クリスマス前だった。決まる時はあっという間だ。

勿論、就職が決まって、そのスタッフへ報告した。あの時の言葉が嬉しかった事も話したと思う。

今、私はその当時とは違う会社だけれど、同じ業種にしがみつく感じだが居続けている。



今更、あの時の言葉がどんなメッセージより、一番の誕生日プレゼントだったんだ、と気付いた。


サポートしてくれると、とっても喜んじゃいます♪ 嬉しいな(#^^#)