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#書評

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書評というか、本を読んで考えたこと、感じたことについて書いたものをまとめました。
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記事一覧

【ブックレビュー】『日本語学習は本当に必要か』〜就労の日本語について考える(その…

前回の記事では、以下の書籍を元に「就労の日本語学習」について考えてみました。 村田晶子・…

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【ブックレビュー】 『日本語学習は本当に必要か』 〜就労の日本語について考える(そ…

2024年6月14日「育成就労制度」が、参議院で可決、成立し、3年後の2027年までに施行されること…

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コース設計のプロセスを知る ー『Can-doで教える』 ブックレビュー

今回は、最近読んだ『Can-doで教える 課題遂行型の日本語教育』のブックレビューです。 来嶋…

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「移民」の解像度を上げる 〜『移民をどう考えるか』ブックレビュー

今回は、「移民」について考えてみたいと思います。 先日、某国の大統領が、「なぜ日本は問題…

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書評 『プレイ・マターズ 遊び心の哲学』 〜「遊び」から生まれる「学び」

今回は書評です。 ここ1年くらい、地域の仲間と読書会をしています。課題図書を決め、月1回の…

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「個」の時代において日本語教育はどこへ向かうのか

今回は、未来に向けて日本語教育はどこを目指せばいいのかについて書いてみたいと思います。 …

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越境学習をめぐる冒険 【書評】

今回は、「越境学習」をめぐって考えたことについて書いてみたいと思います。 私は「学習」とか「学び」のあり方に関心があり、自身の探究テーマにもしています。noteで連載している「山の日本語学校物語」も、いってみれば「学習」とは何かについて探究している物語とも言えます。「山の日本語学校」では、PBL(Project Based Learning)を主軸したプログラムを展開しましたが、この運用プロセスでは、さまざまな形の「学習」が錯綜していました。 「学習」といったとき、一般的

自分の価値を見出すために 『自分の<ことば>をつくる』を読んで考えたこと

しばらくnoteをお休みしていました。いろいろあって集中することができず、考えることを一旦ス…

モモのところに行ってごらん!

ここのところ、なぜか立て続けに、ミヒャエル・エンデ の『モモ』についての話を聞きました。…

「読解力」を測定するということ 【その2】

先日、JLPTの「読解」についてあれこれ考えてみました。 このnoteを書きながら、「文章が読め…

言語教育におけるアウトプットの意義

最近、言語教育におけるアウトプットについてよく考えています。 山の日本語学校では、カリキ…

社会的処方から「地域日本語教育」を考える

先日、下記のイベントに参加しました。 このイベントは、KAIGO LEADERS が主催したものです。…

こんなときだから、「教師の役割」を再考してみた

新型コロナウイルスの影響で、教育関係者の間では、オンライン授業をどうするかで持ちきりです…

「対書」 『ことばの教育を問いなおす』を読んで考えたこと

鳥飼玖美子、苅谷夏子、苅谷剛彦(2019)『ことばの教育を問いなおす ー国語・英語の現在と未来』ちくま新書 を読みました。 今、気になっていることにドンピシャのテーマで、いろいろと考えさせられたので、今回は、この本を読んで考えたことについて、まとめてみたいと思います。 はじめに、この本の概要を少し説明します。 これ、3人の共著になっているのですが、一般的な共著と少し違います。「はじめに」の冒頭では、以下のように説明されています。 この本は、書きことばで対話している「