【46】寄り添う想いのチカラ:自閉症の子育てでつながった交流
前回は、私の子育てを目にしていた人がきっかけでできた新しいミニ講座の話し手の経験とそこで知り合ったお母さん方とのご縁について書きました。今回は、そのミニ講座がきっかけで、同じように自閉症のお子さんを抱えるお母さんが私の美容室に来店してくれるようになったエピソードを書いてみようと思います。
そのお母さん、ここではAさんとお呼びします。Aさんは、とにかくおとなしい方で、いつも私が一方的に話をしていました。ご来店くださる度に、私は自分の子育て、私自身の話、そしていろいろな体験談を弾丸のように話し続けていたと思います。
ある時に、私とAさんのこと両方のことを知ってくれている知人から声をかけてもらいました。
「Aさん、表情が豊かになったわね。いったいあなたと何を話したの?? 教えて。」と。
私はすごく驚いたのを覚えています。自分ではそんなことに気が付いていなかったから。夢中で私が話しているだけで、とりわけ何かを意識して話したという思いもなかったので。
唯一言えることは…只々、一生懸命だったこととAさんに向ける私なりの想いがあっただけだったと思う。Aさんの表情が豊かになることを願い、想像しながら話し続けていただけだったんです。
想いはあるものの、心理学などということは全く知識も理解もなかったので、自分の体験談をもとにアドバイスしていました。このときのことを振り返ると、当時にそのAさんに対して、もう少しAさんが主体的に思いを話せるような質問なんかができていたら、いろいろな気持ちや内容を引き出せて、もう少し違った時間の積み重ねができていたのかなとも想像するときもあります。
この気持ちは、自閉症は100人いたら100通りの特徴があるからです。
この頃は自閉症のお子さんは小学生だったので、今ではもうずいぶん大きくなっているので、とても懐かしい気持ちです。
noteを書き始めてから、私自身で感じる良かったことの一つに、これまでの何となく懐かしみながら思い出話をするといった雰囲気よりも、もっとしっかり思い出そうと意識したり、振り返ろうと考えたりする機会が増えて、思い出を紐解くときに、今だったら…と考える癖がついてきていると感じることです。
せっかくの私の経験や気づき・学びだと考えて、当時のお母さんやお子さんに、今の私がプレゼントしてあげられる言葉は?や、どういったコーチングができるか?ということも意識しながら、noteで思い出を大切に向き合う時間に活かしていきたいなと思います。
具体的な意図や意識ができていなくでも、その人に向ける気持ちや未来を想像する強い思いが素敵な変化を起こしてくれるのだという実体験でした。
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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