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れすゼミ2 インタビューVol.1 〜株式会社Tune up 岩城様(3)〜

「れすゼミ」第2弾として始まりました安部講師とゲスト様をお迎えしてお伝えする、飲食店経営や日次決算の大切さを語るインタビュー

記念すべき第1回目のゲストは、「東京TEMPLAND」を始め10店舗を経営されている、株式会社Tune upの岩城様です。

1回目、2回目とインタビューをお届けしてきましたが、今回3回目でラストとなります!過去のインタビューはぜひリンク先からご覧ください。

ラストはテクノロジーの活用や、理想の飲食・そしてエンターテイメントについて語っていただきました。楽しそうな夢をみなさんにも共有したいと思いますので、ぜひインタビューを読んでみてください!

6.テクノロジーで飲食業界の常識を打ち破る

安部:やはり他の飲食店の方とは違った角度で色んなものを見られているのかなという印象を受けました。

岩城:多分そうだと思います。そのためか飲食界隈で仲間が出来づらいですね。(笑)話が合わないだろうと考えてしまいます。お店作りを見ただけで、情熱を感じる部分が違うなと思う所があったり、飲食を経営する上でそこはかなり難しくしていると思います。やはり横の繋がりがたくさんあった方が情報も入ってきますし、一生独自路線だと相当難しいと思います。

安部:飲食って横が広くても、結局浅い情報集めだけになったりもしますよね。大事なのは、どんどん実行してトライ&エラーで挑戦してみることで、そういう方が深掘りできると思います。岩城さんはマーケティングだったり、テクノロジーだったり、どんどんやっていくタイプでそういう人は飲食業界で希少だと思います。

岩城:僕「テクノロジーでこの問題解決できないかな?」と思うことが普段からかなり多いです。根本的な仕組みとかハードウェア、ソフトウェアとかの仕組みを考えれば、その知識を知ってる人が作ろうと思えば一瞬でこの問題を解決できるはずだと思ってて。汎用性がない、費用対効果が見合わない、それを作ること自体が面白くないとかいろんな理由はあるとおもいますが、日々そんなことを思いながら過ごしています。

安部:私は、飲食経営者の方とそんなに知り合いがいるわけではないですが、岩城さんは結構特殊といいますか、面白い方だなというのは最初の印象としてありますね。

岩城:「変わってる、飲食経営者にあまりいないタイプ」というのはよく言われます。

安部:周りと一緒じゃなくても、独自路線でいいと思います。
いろいろ聞かせて頂いた中で予想通り少し変わったすごい経営者だという印象を受けましたが、最後に「これだけは絶対やりたい!」と考えていることはありますか?

7.理想の飲食のあり方〜ディズニーランドと張れる場所を作りたい〜

岩城:究極的に言えばエンターテイメントとして考えた時に、ディズニーランドと比べてどっちに行こうかという比較対象になるような場所をつくりたいというのがあります。僕は飲食業の多くはエンターテイメントだと考えているんです。
例えばうちの店に来ると2時間で4,000円、ディズニーランドに行くと10時間で20,000円、ちょうど5倍。「うちの店に5回来るのとディズニーランド1回行くのどっちがいい?」って100人に聞くとします。僕の予想ですと居酒屋とディズニーランドは全く違うカテゴリーに分類されるので、その時々によってどちらかを選ぶという人が多いかなと思います。
同じエンタメの中に入るはずなのに、ディズニーランドと居酒屋は同じ土俵には立てません。うちだと2時間とか時間的な制約もありますし、純粋に「楽しさ」だけを基準にしてうちが選ばれることはやはり少ないだろうと思います。
ですので一日中楽しめる場所で、かつディズニーランドと張れる場所を作りたいと思うことはありますね。その場所は「食」を中心としたエンターテイメントであるべきだと思っています。
例えば大きい公園の管理を任されて、そこに倉庫を建てます。その中に世界一美味しい日本の朝食が食べられるお店やランチが自慢のお店、ディナーも美味しいバーがあって、外にはフードトラックも並んでいる。もちろん公園としても遊べますし、キャンプサイトもあって泊まれる。エンタメとしてはステージや音響設備があるスペースもあって、イベントやフェス、芝居も行える。夜はナイトシアターみたいな感じでやってもいいですよね。
外のパブリックスペース自体はフリーで入れてそこに魅力的な「食」まである。僕らはその中で「食」を担うわけです。一日中遊べて、その中で美味しいご飯が食べられる場所ってすごく素敵だなって・・・そういうのをやりたいですね。

安部:今すごい想像出来ました。ディズニーランドと張りたいという意味がわかりました。1日中居れて美味しいものもあって、宿泊もキャンプもできて、更にエンタメやライブもあれば飽きずにいられますね。

岩城:子どもにとって楽しくてキラキラするような場所であるのと同時に、大人にとってはディズニーランドみたいに非現実の別世界に行くのではなくて、より現実世界の中で楽しいものが集まっている・・・そういう場所になれたら、対比として存在を認められるかなと思う気がします。
そのためにはモビリティとかも気軽に乗れて、自動運転で移動できるような乗り物があったら良いですね。
泊まれるというのもポイントですね。週末夕方から来て夕飯食べてナイトシアターとか見て、照明が落ちれば星も見えて、、みたいな場所でフラッと泊まって、次の日は朝食を食べてどこに遊びに行こうか!みたいな感じもすごく良いなと思います。

安部:街を借りるか買うかして地方創生レベルでやるとおもしろそうですね。今は廃校をホテルやキャンプ場にしたりというのも結構ありますよね。
岩城さんが言うように食のところは飲食店がプロとしてリーダーシップを持って行っていくことが重要なんだと今日お話しして思いました。自分の店のことだけ考えるのではなく「食」が出来ることって結構あるのではないかとすごい気付かされました。
テクノロジーが進んでいるからこそテクノロジー化出来る楽しさや驚き、エンタメの心の部分も大事だなと感じました。

8.テクノロジーの活用でお客様、従業員の両方をより豊かに

岩城:僕テクノロジーがすごく好きで興味あるので、他の人に「そんなに詳しいならなんで仕事にしなかったの?」とたまに言われたりします。もしテクノロジーの仕事をしたら、きっと自分たちの仕事の結果がインフラとして社会に行き渡って、人の生活を変えたときに「俺らがやったぞ」という満足感はすごいあると思います。
でも僕、そうではなくて目の前にいる人に「ありがとう」って言われる方が嬉しいです!テクノロジーで人の生活を変えたという実感よりも、「ありがとう」って直接言われた方が気持ちがいいですし達成感を感じます。

安部:音楽でも飲食でもそれが原点ですよね。
やはり飲食を通じて「ありがとう」をもらう、「ありがとう」をたくさんもらうために効率的にテクノロジーを活用してどんどん取り入れていく。その結果、お客さんや従業員、仲間から「ありがとう」をもらえるのが最終的に求める本質だと思います。

岩城:エンターテイメントをやりたい人はそこが原点ですよね。
テクノロジーを使うことによってすごいと言われる可能性はあります。それは直接的に新しいものを取り入れてすごいではなくて、それを取り入れたからこそ働く側に余裕が生まれて、結果エンターテインメントとしてプラスアルファが出来る可能性はすごくあると思います。
僕らの背後でテクノロジーが進化しているおかげで、働く側がより豊かになるのは理想ですね。そもそもテクノロジーを抜きにして働く側がより豊かになるというのはありえないです、労働をブラックにするしかないので。(笑)

安部:今日はいろいろとお話を伺い本質的なところをたくさん聞くことができました。テクノロジーを活用してぜひ今までにない新しい飲食の形を創っていきたいですね。
本日はありがとうございました。

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3回に分けて行ってまいりました、株式会社 Tune up 岩城様のインタビューいかがでしたでしょうか?
岩城様が考える理想の「食」とエンターテイメント、とてもワクワクしました。もしかするといつか現実になるかもしれませんね。

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Vol.1 : 株式会社 Tune up 代表取締役 岩城辰彦
テクノロジーで飲食業界の常識を打ち破り、他とは違った角度から飲食店経営を考える。「食」の可能性を追求し、「食」を中心としたエンターテイメントを創出していく。
店舗数:10業態10店舗
事業内容:飲食店事業/飲食店集客代行事業 など
店舗業態:天ぷらとおでん 東京TEMPLAND/肉と野菜 AGaRu(アガル) など
所在地:神奈川県/静岡県/沖縄県
従業員数:正社員21人/アルバイト 102人


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