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れすゼミ9時間目_R!家賃(前編)

こんにちは!
れすゼミ9時間目です。まずは前回の広告費(A)の復習から始めていきましょう。
PESOモデルは全て連携しており、ほとんどのお客様はスマホから情報を取得して来店するので、顧客を絞った上でメディアを使って入口を増やすことが重要というお話をしました。

SNSにおいてはフォロワー数だけでなくエンゲージメント率を上げること、また発信するだけではなく同業他社へのコメントや返信など自ら行動し繋がりを作ることも大切です。
ROIをしっかり管理することが大事ということもお伝えしました。
かけた広告費に対していくらリターン(利益)があったのかを常に意識しながら、売上をあげていくという投資の考え方で飲食店も考えるべきという話をしました。

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FLAROのR(家賃)

今回れすゼミ9時間目はFLAROのR(家賃)です。
少し長いので前編・後編に分けました。
「家賃⚫︎万円でいくらの価値を生み出せますか?」というのがテーマです。
FLAROの考え方では固定費である家賃(R)を中心にそこから逆算して広告費(A)や食材費(F)、人件費(L)をいくら使えるのかという流れで考えていきます。

今までのFLARO

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今までの飲食店はFLAROのF(食材費)、L(人件費)であるレシピ、調理、シェフとR(家賃)である場所が一体となって顧客に食事やサービスを提供してきました。
飲食店にとっていい場所にお店を構え、たくさんお客様を呼ぶことは重要です。
そのため家賃が高くても仕方ない(場所が大事)、広告費が高くても仕方ない(paidメディアにお金を払うことでお客様を呼び込める)という考え方になり、どこを削るか考えた時にFLコストを削減せざるを得ないというコスト構造になっています。
その結果、お客様が食事やサービスに満足せずにリピーターに繋がらないという飲食店も多くありました。

これからのFLARO

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では、これからの飲食店はどうなっていくか考えてみましょう。
現在はテイクアウトやデリバリーのニーズが高まり、売る場所が増えたことでお客様がお店に来なくても売り上げが上がるという仕組みができてきました。

オフライン:キッチンカーなど。
オンライン:ECサイト、テイクアウト、デリバリーなどインターネット上で決済まで済ませられるもの。

家賃が単なるコストではなくなり、お店を起点に様々なことができるようになり顧客との接点(=売る場所)が増えた結果、相対的にキッチン(=作る場所)の価値の増大に繋がったと思っています。
売る場所や機会が増えた現状に対応していくためには、これまで一体化していたレシピ、調理、シェフという点を簡略化、仕組化していくことが必要になると思います。

飲食業界のコロナ前の現状

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コロナ前のデータではありますがテイクアウト、デリバリーに関して数字で見ていきます。

対前年比で中食の売上が127.3%と非常に伸びているのが分かると思います。
コロナ前から中食、内食は右肩上がりの状況でした。

聞き慣れない方もいるかと思うので中食・内食・外食という言葉を具体的に説明します。

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外食:誰かが作ったものを店内で食べる。(飲食店など)
中食:誰かが作ったものを自宅で食べる。(お惣菜、コンビニなど)
内食:自分で作ったものを自宅で食べる。(自炊)

テクノロジーを活用したテイクアウトやデリバリーのプラットフォーマー(Uber eats、出前館など)の出現により、元々は外食でしか食べることのできなかった料理が自宅でも食べられるようになったことが中食が増えている大きな理由であると思います。

また内食に関しても、すでにセントラルキッチンである程度調理され、自宅では簡単な調理のみで済む食材のセットを販売する仕組み(Oisixさん、Amazon freshさんなど)が増えたことで、内食が中食に近い動きになっており、その結果中食が増えていると推測されます。

上記の図で言うと左下(自分が作ったものを店内で食べる)がこれまでは空白の市場でしたが、最近では場所を借りてみんなで集まって料理する、都内で集まってキャンプするなどのニーズに合わせたプラットフォーマーが出現してきています。
外食や内食から中食に集中し、これまでは空白だった市場にも新しいカテゴリーが出てきたというのが最近の食市場の現状です。

FLAROの未来

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では、未来のFLAROはどうなっていくでしょう。

レシピはコンテンツ化され記事としてシェアされていく、調理も動画を撮ってSNSに投稿する、シェフもイベントなどに派遣されある分野(SNS映えなど)に特化することでケータリング需要の高まりに繋がるなど、今後更なるコンテンツ化が期待できます。
家賃に関しては使っていない時間を活用したワークシェアやシェアキッチン、テイクアウト・デリバリー専門のゴーストキッチンなど使っていない時間や場所の有効活用に繋がっています。

これまでは一体化されていた「レシピ、調理、シェフ+家賃」というセットから、まずは家賃が「場」の切り離しによって切り離され、次にPF(プラットフォーマー)の登場により「場」の価値が広がり、これまで切り離すことのできなかったレシピ・調理・シェフに関してもそれぞれがコンテンツとして細分化されました
細分化されることによりそれぞれのコンテンツが明確になり、お客様やシェフ一人一人の目的やニーズがにより合ったものを自ら選択することができるようになるため、個の目的の達成に繋がると思います。

R!家賃、後編へ続く!

今回れすゼミ9時間目、FLAROのR(家賃)前編は以上になります。
後編はお店を使っていない時間の有効活用について、そして9時間目のまとめになります。
お楽しみに!

■9時間目 配信URL(YouTube)

■9時間目 資料(Speaker Deck)


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