Jリーグの社会連携事業「シャレン!」を使って、子どもの可能性を広げたい
子どもの可能性は無限。子どもは、意欲に火が付けばいくらでも伸びる。火を付けるには、何かきっかけや憧れが必要。
教員として、自分の力を発揮しながらやっていきたいことは何か。
それは、子どもたちが、スポーツのよさを感じるきっかけとなる火おこしをすること。
そして、そこに地域とのつながりという文脈を入れることが理想。
「生涯にわたって豊かなスポーツライフをおくる」
昔からよく聞く言葉だが、自分は、身近にいるアスリートに親しみをもてるきっかけがあれば、この理念に近づくことができると思っている。自分は子どもの頃に憧れの存在が身近にいたからこそ、強く感じる。
現在、愛媛には、サッカーの愛媛FC・FC今治、バスケの愛媛オレンジバイキングス、野球の愛媛マンダリンパイレーツという4つのプロ球団がある。
せっかくこういう環境があるのに、生かし切れていないことがすごくもったいないと思う。
教員として、学校と地域社会にもっとつながりをつくってあげられれば子どもも楽しいし、夢や憧れをもつことにもつながるだろうなと感じることが多い。
学校内で学習や行事を充実させることで学びも多いだろうけど、学校と家庭の行き来がほとんどで付き合いがすごく限定されている感覚はこの世界に入ってずっとある。
そんな中、ネットをうろついている時に知ったのが、Jリーグの社会連携事業で通称「シャレン!」。自分のもやもやを吹き飛ばしてくれそうな予感がした。
これは、自分とそれほど年齢の変わらない米田さんという女性が中心となって2018年に発表され、サッカーの力を地域の中で生かし、社会の課題解決につなげようとするプロジェクトのこと。誰にでも参加できるプラットフォームを創ろうとしていることなど、共感できる点がかなりあって、いろいろな記事を読むのも楽しかった。
以下、まとまりのないまとめ。自分用にただひたすら列挙。
【シャレン!とは】
「クラブ、自治体、企業など3者以上が連携して、社会的テーマに対して取り組むもの」
米田さん「Jリーグおよび各クラブ(チーム)はホームタウン活動という取り組みを年間2万回以上行っています。テーマだと、ダイバーシティ、環境問題、防災、教育、多世代交流や健康など多岐にわたり、本当に社会性の高い素敵な活動がたくさんあって、クラブも一生懸命やってきたのですが、実際には世の中にはあまり知られていませんでした。知ってもらうためには、活動の量を上げたり質を高めたり、発信の工夫をする必要があるのですが、クラブの方々はもう最大限頑張っていて、これ以上は自分たちだけではちょっと難しいという状況にありました。それならば第三者と連携しましょうということで、活動の量と質の向上と、情報を届ける範囲を広げるために、社会連携活動の「シャレン!」というプロジェクトを立ち上げました。これは社会課題や共通のテーマ(教育、ダイバーシティ、まちづくり、健康、世代間交流など)に、 地域の人、企業、団体、自治体、学校等とJリーグおよび各クラブが連携して取り組む活動のことで、3者以上の関係者と共通の価値を創るという活動を想定しています。」
【共感ポイント(シャレン!や米田さんの記事を読んで)】
①企業も個人も、誰かの役に立ちたい、地域、地方創生に関わりたい、地元に貢献したいといった欲求やニーズが増えている。そうしたときに、ものすごく意識が高い人や一部のお金持ちじゃないと誰かの役に立つことができないという社会にはしたくなくて、誰もが気軽に活動に参加できるような受け皿の一つとして「シャレン!」ができたという経緯。地域のテーマ・課題×Jクラブの力(場・発信力・つなぐ力)=自分たちのプロジェクト(誰もが関われる器づくり)
②社会の課題解決のためにJリーグ・Jクラブができることを考える、サッカーを通して、一人ひとりの生活のニーズにどう貢献していくのかを考えていくという理念。⇒単なるファンづくりだけではない。例えば、シャレン!として特別支援学校で活動を行う場合には、まず支援学校の課題はどこにあるのかを探る。~原因を掘っていくうちに、障がいのある方と接する機会がない人が多い、感覚過敏のお子さんはスタジアム観戦にハードルがあるなどと真因が分かったとする。すると、クラブは「学校を訪問する」だけではなく、課題を解決するための違うアプローチを考えるようになる。
③シャレン!を通じて、「私はこんなことをしたいんです」という自分の思いが、クラブにとっても地域にとっても嬉しい循環につながる方法を考えていくということ。
④サッカーが好き嫌いに関わらず、地域という接点から徐々にサッカーやクラブを好きになったり、地域を一緒に盛り上げる仲間になるという流れがあったりしたら良いという考え方。
⑤相手が一番関心を持っていることとスポーツを結びつける(サッカーに興味のない人でもJリーグとの接点をつくる)ことがビジネス的にも重要であり、それをつくるツールとして「シャレン!」があること。
⑥でも、無理に巻き込んでしまっては、「やらされている感」がどうしても生まれやすくなってしまうという感覚。
⑦時間の感覚を大切にしていること。目先でどんな成果をあげるかよりも、後世に何を遺すのか、私たちの次世代に私たちは何を遺せるんだろうという感覚でやれば、理想に近づいていくんじゃないか。短期的な目標に向かって達成するということも大切だけど、それだけでは競争社会の中で単に消耗してしまう。多面的にみて丁寧に仕事をすることも大切だという考え。
⑧もうちょっとコミュニティの豊かさであったり、「無関心」が「関心」になっていけば、もっと地域全体で人が支えあう関係性が作れると思っている点。全てを専門家が見る必要はないし、国がコストを掛けてやらなきゃいけない話でもない。制度よりもゆるやかに支え合うコミュニティを作りたいという考え。
⑨主語を変えて、地域の人が主語となり、サッカーの多様な価値を活用したいという想い。例えば、スタジアムを復興支援・地域間交流・発表の場に。
⑩課題として、申請や学校との連絡調整などの手続きが煩雑だとクラブは動きにくいという視点。持続可能性を考えたときに、学校側にフィールドワーク資金が必要で、指導要領への組み込みの動きがない中でリソースを割くのはきつい(予算あるときだけやる単発/一過性の取組みをクラブは嫌う)
11 学校と地域、高齢者と若者、部門と部門など、社会の中に多くの分断があるという感覚。
12 「人々にとって、なくてはならない存在になる」というJクラブのゴールに向け、そのためには、日常の中にクラブが入っていかないといけないという考え。例えば子どもが、目標に向かって努力している選手たちの姿を見ることで、自分も夢に向かってがんばろうと思ってもらえたりすると、親御さんも喜ぶ。
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いつか、このシャレン!を活用して、自分にできることをやってみたいなというのが今の思い。