自分の人生にこんなに深く関わってくるとは思ってなかった人種について。

　私には同居人がいる。ちょっと照れる言い方をすれば彼氏。いつの間にか付き合う様になって、いつの間にか一緒に住む様になって。一緒の時間を過ごす様になって4年ほど。

　今日は何となくその同居人との事をちょこっとだけ書こうと思う。

　周りの友だちはみんな結婚した。子供もいる子は多いし、それぞれの家庭を築いている。たまに会えば、旦那の話、子供の話。高校時代とは全く違う話題ばかり。そんな話題も嫌いじゃない。むしろ楽しい。でも、羨ましく思う時もある。同世代の人と結婚して、子供ができて、家を買ったり、仕事との両立を頑張ってたり。

　私の同居人、私の彼は私よりも21歳も年上だ。バツイチで成人した息子が1人。私と彼の息子との方が歳が近い。さらに彼とは国籍も違う。

　よく言われるのが、話が合わへんやろ、とか、すぐ介護やで、とか。まぁ、そうよね。

　言ってみれば、自分の父親と近い歳。5年前の私が今の私の生活を見る事があったとすれば、驚きすぎて蕁麻疹が出ると思う。まさかそんな年上の人と一緒に暮らす事になるなんて思ってもみなかった。でも結局、人間同士、気が合うからここまで一緒の時間を過ごしてきた。

　先の事を思えば不安は山ほどあるし、日本育ちの彼ではあるけれど、やっぱり自分のルーツを大切にしてる人だから、文化の違いを感じることもある。まっっじで、ウザいと思う事も多々。正直、結婚も子供もこの先無理だなぁと思っている。結婚はギリいけるかな？でも、子供は厳しいなぁ。みんなの口から溢れて出るようなキラキラした未来ははっきり言って、見えてこない。それでも、私は一緒にいたい。

　彼氏、めっちゃ稼いでんねやろ？

　私が父親くらいの歳の人と付き合っていると言うと、結構言われるセリフ。デリカシーない人はだいたい言うね。

　彼はちっちゃい町工場のおじさん。大阪の下町で、未だに昭和の空気を閉じ込めたまんまの様な狭い工場で、毎日1人ひたすら金属加工に励んでいる。収入も安定してるわけではない。私も仕事をして丁度いいくらい。ちなみにこの間、仕事を辞めた私だけど、有難いことにすぐ別の仕事が見つかった。よかった、よかった。

　私は仕事柄、割と多くの人と接してきた方だと思う。ジャンル年齢性別問わず、色んな人から色んな話を聞ける環境にいた。そんな生活の中で、特に彼は面白い人間である。私にとって。面白いというか、興味深いって感じ？もっと知りたい、と未だに思う。彼という人間に興味があるから一緒にいたいと思う。

　今、彼はテレビの前でだらしない体を横たえながら笑っている。これから、もっともっとだらしなさに拍車が掛かるだろうし、きっと頑固になる。これには自信がある。今でさえ、じゅうぶん過ぎるくらいの偏屈親父やのに。でも、そうなっても一緒にいたいと思える。何が書きたかったのか、まとまらなくなってきたけど。私の同居人は面白い人間だ。