お探し物は図書室まで

2021年、第2位

結構子供向けなのかな〜と思いつつ読んでった。
でも、本屋大賞のすごいところって「誰かに薦めたい」って確かに思うんだよね。

私は普段から、すれ違う人とか旅行先のバスの窓から人の営みを見つめて、きっと一生話すこともなく、この先また会うことのない人たちに思いを馳せるというか、なんかどう言う生き方をしてきたのかなとか、運命じゃないけどそう言うことを考えてしまうタイプでさ。
そういう人の本質に触れることができる本が好きで、この本には5人出てくるんだけどそう言う点では面白かったかな。
うーんすごい表現が難しいな、伝わらないか。
ざっくり言うと、全くの他人すら愛おしく思えると言うのかなあ。

今、人生設計再構築中でさ、それが結構難しい。
やりたいことないわけないけど、ありすぎて分からなくて。もっと自分の知らないことを知りたいって思うのに、知らないことしか知らないから分からない。すごいもどかしい。

個人的に最後の石井ゆかりさんの解説に納得させられた部分があってさ、

人間は誰もが「わかってほしい」と思う一方で、「お前に何がわかる」という反感を抱いているものではないか、と私は想像している。物書きにもそういうところかある。〜略〜
あからさまにはわからせない。でも、わかるひとにだけはわかってほしい。人間は集団をなし、人と関わることで自分たちを強くしながら生きている。ゆえに、人生の曲がり角に立ったときこそ、なんとしてでも「わかりあう」ことが求められるのだろう。

わかってほしいけど分かってほしくないなんてわがままな気持ち私しか持ってないのかと思ったら人間誰しも持っている感情ということを知って安心したの。
いつかのnoteにも書いたけど、量子力学の世界で「物体は観測者がいて初めて存在する」という言葉がある。私はそれが人間にも言えると思う。社会に所属し、人と関係を気づくことでしか自分の存在を認識できない。

分かりあう過程も楽しんだな愛おしいんだなって思ったのもここ最近で、人は1人で生きていけないとつくづく思う。自己開示をして、他人を受け入れる。その繰り返しで人生の1日を築いているんだと思う。

おわり

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