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乾燥灼熱からの雨ドシャ降り

ここはタイ北部、チェンマイから南へ60キロの小さな町チョムトン。

連日続いた灼熱地獄から、一転して雨土砂降りの毎日になった。

すると、植物も動物も人間も大喜び。

特に今まで見なかった虫たちが一斉に生まれて、は虫類たちのお腹はパンパンになっていた。

見たことも無い大きさのカタツムリや、光に集まる大量の羽虫。

部屋の外にはゲコ(やもり)に食べ散らかされた羽虫の羽根が散乱している。

ブフォ(ガマガエル)のお腹もパンパンで、のそのそと歩いている。

飼われているのか、野良なのかわからない犬たちにも顔なじみになってきて、触らせてくれるようになった。

道路のセンターラインの上で死んだように横になっている無防備な犬。

やかましいほど、鳴いている色んな種類の鳥たち。

電線を伝って自由に動き回り、蝉を食べるシッポが細いリス。

鈴なりに実を付けているマンゴーの木は、実の重さで次第に枝が垂れ下がり、人間の目の高さまでマンゴーが食べてくれと降りてくる。

どこにでも繁殖して芽を出している、菩提樹の苗たち。

近所の池にはナマズや魚がたくさん居て、釣りをしているタイ人たち。

もう、水道の水からお湯は出なくなった。
暑すぎると、水道の水も熱くなってシャワーするのに湯沸かし器が必要なかった。

気温が下がり、湿度もあって過ごしやすくて眠れる閉鎖された寺の生活は、静かでピースフルで天国感で溢れていて、もう帰らなくていいんじゃないかと思ってくる。

バンコクでの生活を思い出す。
空気が淀んでいて、欲望が渦巻いていて、昼間から爆音で酒を飲んでいるタイ人たちと、いまだに置屋という風俗目当てで来る日本人のおじさんや、ヤーバーという安い覚せい剤にハマっている、水商売のタイ人女子たちや、ビールを飲みながらムエタイの試合をみて興奮している人たちなんかがタイのイメージだった。

過去も未来も考えずに、今この瞬間にリラックスして集中すること 〜ブッダ〜

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