命乞いする蜘蛛…の閑話休題【毎週ショートショートnote】
「あんたさあ、なんであんなことしたのよ」
「なんのこと?」
「蜘蛛の糸のことよ!たらしたんでしょ?」
「ああ、あれね」
「しらばっくれちゃってさ!あんなのどうにもならないって分かってたはずよね?」
「だってさぁ、こっちは必死で命乞いまでしたのよ?それをなんかちょっといいことしましたーて感じで片付けられるなんて癪じゃない?」
「あんた、プライド高いから、助けてやったみたいなの1番嫌いだよね」
「そうそう、一思いに潰された方がマシよ!だから思い知らせてやったの!上がったと思ったら落ちるのが1番キクのよね」
「性格悪ぅ。でもさぁ、あんたの糸って結構強度あるじゃない?なんで千切れちゃったの?」
「今回ね、糸を外注したのよ。ハズレの業者にあたってさぁ、ロクに耐久テストしてなかったのよ」
「マジ?どこよ、それ拡散したほうがいいって」
「めんど!まぁちょっとあの人間には悪いことしちゃったわね」
極楽ではお釈迦様が苦虫を噛み締めた顔をしていました。
<所感>
蜘蛛苦手なので、命乞いする側のひとです。
以下の企画に参加しました。
少し間隔が空いている間に作風が変わったりしません。
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