木林純太郎

社会福祉法人に勤めつつ、金沢市の劇団アンゲルスに所属。

木林純太郎

社会福祉法人に勤めつつ、金沢市の劇団アンゲルスに所属。

最近の記事

命を奪う法案と戦う人とその人を懲罰する人たち

先週木曜日の参議院法務委員会において、れいわ新選組の山本 太郎は3度目の難民申請で強制送還を可能にする入管法の採決を飛びかかって、阻止しようとした。これは人道的行為やと思う。立場の弱い外国人の命を奪う法案は阻止されなくてはならなかった。命を守るための行動をした人に懲罰を与えるのはおかしい。 懲罰を与えるというのなら、難民条約に批准して、難民を保護する義務を負っていながら、難民を強制送還する法律を通した議員にするべき。難民条約違反なのだから。 また、憲法で守られるべき外国人の生

    • 命を大事にするということ

      5月13日に『「生きる」大川小学校 津波裁判を戦った者たち』を富山の御旅屋座で観てきた。 映画の内容としては下記のような形だ。  2011年3月11日に起こった東日本大震災で、宮城県石巻市の大川小学校は津波にのまれ、全校児童の7割に相当する74人の児童(うち4人は未だ行方不明)と10人の教職員が亡くなった。地震発生から津波が学校に到達するまで約51分、ラジオや行政防災無線で津波情報は学校側にも伝わりスクールバスも待機していた。にもかかわらず、この震災で大川小学校は唯一多数

      • 震災遺構 大川小学校へ行ってきた。

         5月3日に宮城県石巻市にある大川小学校へ行ってきた。 大川小学校は2011年3月11日の東日本大震災の津波で74名の児童が死亡あるいは行方不明になっており、教員も10名亡くなっている。学校管理下、これだけの被害を出したのは大川小学校以外に無いという。(伝承館の冊子より) 劇団アンゲルスは2014年に石巻で公演を行ったことがあり、その時の演出ノートは去年の劇団アンゲルス公演「竜宮の快」でも出演者にたびたび共有されてきた。そういったこともあり、興味があって訪れてみたかった。

        • 面白さを求めるならリアリティを 

             この文章は2022年11月26日(土曜)19時半に公演された劇団浪漫好―Romance「なにもん芝居」(作・演出 高田 滉己)の劇評です。  舞台は黒い八角形の舞台、舞台装置は特にない簡素な舞台。下手、上手には黒幕があり、袖を作っていた。舞台後方には大きなスクリーンがあり、前説の後、しばらくしてスクリーンにオープニングアニメーションが映し出された。    劇団浪漫好-romance公演「なにもん芝居」は「人生保険」「化かし化かされ」「泣く子はいねぇか」の短編三本のオム

        命を奪う法案と戦う人とその人を懲罰する人たち

          死後の恋の凄まじさ 想像させて

          この文章は、2022年11月6日13:00にスタジオ犀で公演されたTheaterIO第二回公演「死後の恋」についての劇評です  ①舞台装置  舞台の上手、下手の壁には白布が張られており、床には白の地がすりが敷いてある。舞台上には黒と茶色に塗られたやや下手に傾いた門のようなものがある。そしてそれに収まるように舞台後方にレンガ模様をした舞台背景があり、そこに古い掛け時計や様々な西洋絵画、白黒写真が飾られている。舞台中央には赤いテーブルクロスに覆われた丸テーブルが一つあり、黒い

          死後の恋の凄まじさ 想像させて