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【レビュー】Stellar Blade コンシューマタイトル1作目とは思えない出来栄え

難易度:ノーマル
サブクエは釣り以外は全てクリア
缶は全部拾った

86点
あらゆる意味で男の子が大好きなゲーム

ビジュアルが最高だった。
エロだけじゃない、アクションシーンも最高だったのだ

持論だが、ビジュアルセンスというものは真似できるモノではない。これは間違いなくキム・ヒョンテ氏が率いるSHIFT UPの強みだ。
話は逸れるが、私は自称ソウルライクタイトルに登場するエネミーが本家に似ていると思ったことがない。似せようとしてるけどパチモンっぽいんだよな……という感覚がいつもあるのだ。そこでStellar Bladeなのだが……なぜか凄く似ている。ダークソウルやブラッドボーンに登場しそうなデザインが出来ているのだ(意図的かどうかは知らないが)。人間を変形させたような不気味さが通底するからだろうか。理由はともかく、イカしたエネミーデザインを賞賛したい

ゲームバランスについては、終盤で難易度の上昇を感じたが基本的にはテンポの良い爽快アクションゲームという印象。ジャストガード要素に加え、敵が青く光ったら前ステップ、紫色に光ったら後ろステップで回避するという後出しジャンケンを求められるアクションゲームであり、そこがSEKIROにかなり似てると思った(もちろん難易度は全然違う)。敵の予備動作が長いので難しくはないが、ボタン連打で勝てるゲームではないのでやりがいは感じられる。
マップ構造が優秀で、探索が楽しい。スキャン機能で宝箱を発見→直線では辿り着けない→迂回経路を探す、大体この流れ。ゴールだけを明示してルートは自分で考えてねという構成が秀逸。迂回経路は、探そうと思えば見つけられる絶妙な配置になっているのも好印象。

BGMもかなり良い。街中でも、フィールドでも、戦闘でも素晴らしい。ボス戦では後半戦に入ると転調するといった演出まである。

唯一と言える欠点はストーリーの平凡さ。登場人物一人一人について多くの時間を使わないので、深い感情移入はしづらい。だからこそ気軽にアクションシーンを楽しめるという面もあるが。街の住人に話しかけたり怪しげなチラシを拾ったり、フレーバー的な世界観描写は濃厚なので、そこで補完してねという意図かもしれない。

Stellar Bladeは派手なバトルシーンから「アクションゲーム」だと思われているかもしれないが、実のところ「アクションアドベンチャーゲーム」である。クエストや探索の報酬が主人公のコスチュームであることが多く、ビジュアルを楽しみながら冒険することがこのゲームの基本設計だ。バトルアクションだけやりたいという人にはおすすめしない。バトル以外の要素が邪魔に感じるだろうからだ。結論、Stellar Bladeは主人公の見た目に惹かれたなら絶対プレイするべきだ。奇抜なアイデアは無いかもしれないが、既存のアイデアを集めて磨き上げた輝きがあり、それを卓越したビジュアルと共に楽しむことができる。荒廃した世界の冒険が好きならなお良しだ。これがSHIFT UPのコンシューマタイトル1作目という事実が恐ろしい……。

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