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【1月第2週】DAO レポート Vol.2

Weekly DAO Report

2023年1月9日〜13日の週

dYdX財団は、2023年1月16日、Weekly DAO Reportの公開を開始した。今後、同レポートでは、世界有数のDAO(自律分散化組織)における提案や投票で注目のものをまとめ、世界におけるDAOトレンドを追跡する。

dYdX財団がとりわけ注目しているトレンドは、DAOのビジネス化に向けた議論だ。実は現在のDAOの投票率は、世界有数のDAOであっても5%~10%であるのが現状。これは、DAOの運営を情熱あるボランティアに任せるという考え・構造が限界にきていることを示している。持続的なDAO運営のためDAOのトレジャリーを有効活用した報酬制度の立ち上げと「プロ」のDAO運営者の育成が課題だ。

2023年、DAO(自律分散型組織)のビジネス化に向けた動きが始まっている。

分散型レンディング プラットフォームのCompoundはグラント(助成金)の有効活用を目指して重点エリアを特定。 プロトコルに関する新しいアイデアやセキュリティ分析ツール、デベロッパーツール、マルチチェーン戦略で貢献する人や組織に助成金を支払う。DeepDAOによると、Compoundのトレジャリーは1億4200万ドルだ。

また、DAOを有効活用したNFTプロジェクトとして有名なNouns DAOは、投票権を委任される権利(デリゲートの権利)をオークションにかけた。落札額は2.2ETH(約40万円)。DAOでの投票権に「価値」がついた形だ。従来からボランティア頼りだったDAOの運営に一石を投じた。

Seed ClubのJessが言うように「ガバナンスに集中しすぎて、ビジネスへの関心が足りない」のが現状であるDAOだが、着実にビジネス化への動きは出ているようだ。今後、DAOに参加し貢献することに対して対価が支払われることが当たり前の時代になるかもしれない。

Weekly DAO Reportの構成は、以下の通りだ。

  • イントロ

  • データ振り返り

  • 主なニュース

  • 注目のプロポーザル

  • 話題のTweet

  • オススメの読み物

  • 今週の見通し (1月16日の週から開始)

日本ではDAOの認知度は高まっているが、DAOの定義は様々あり混在しているほか、世界のDAO運営における考え方との間に大きなギャップがあるように思う。同レポートがギャップを埋める知識ベースの一つになれば幸いである。

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