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dYdX v4とMEV
この記事は、dYdXの公式ブログ記事を翻訳・一部編集したものです。詳細は原文を確認してください。
dYdXv4 と MEV
dYdXのv4チェーンは、ガス代ゼロ、低い遅延率および (中央集権型取引所と同等の)高い処理能力と流動性を備えた、最高のトレーディング体験をユーザーに提供するように設計されています。
そのために、dYdXチェーンは、インメモリオーダーブックを使用します。インメモリオーダーブックでは、約定した注文のみがコンセンサスに移行されます。この場合、新規および確立されたベクターの両者からバリデーターの不正であるMEVにつながる可能性があり、最初から我々は対処法について研究を重ねてきました。なお、近日中に、MEVに対処に関する詳細をより具体的に解説した記事をリリースする予定です。
MEVとは?
MEVとは、バリデーターが有利になるようにトランザクションを再注文または検閲することで得られる利益を指します。これは、価格に悪影響を及ぼす可能性があり、dYdXユーザーに悪影響を及ぼすリスクとなります。
dYdX v4を設計する際、暗号資産のエコシステムで使用されるさまざまな戦略を検討して、MEVのリスクを軽減し、dYdXユーザーを保護することを目指してきました。
イーサリアム vs アプリチェーン
イーサリアムのエコシステムでは、MEVに対して中立的なアプローチが取られ、プロポーザーとビルダーの分離(PBS) がブロックのオークションに使用されます。
PBSは、検索者がMEVの利益をPBSサプライチェーン内の参加者に再分配することを要求することで、MEVの中央集権化のリスクを軽減します。その一方、MEVは依然として解消されません。
対照的に、Cosmosエコシステム(特にOsmosis)では、MEVに対してより確固たるNoの姿勢をとっており、有害なMEVを軽減し、良性のMEVを捕捉することを目指しています。詳細については、Reverieによるドキュメントをご一読ください。
ユーザー体験を優先するという選択
dYdXの目標は、dYdX v4チェーンで最高のユーザー体験を提供することです。Cosmosインフラストラクチャを使用する決定により、高いパフォーマンスを維持しながら、完全に分散化された取引所を作ることが可能となります。そして、Cosmosインフラストラクチャにより、独自のMEVソリューションを搭載したdYdX v4 チェーンに構築することも可能です。
dYdX v4 チェーンにより、ブロックの構築方法やMEVを柔軟に調整し、プロトコルコード自体に組み込むことができるのです。これは、オンチェーンソリューションを通じてバリデーターとdYdXユーザーのインセンティブを適切に調整することにつながり、より良いアプローチであると考えています。
一方、dYdXがイーサリアム上のアプリとして存在するケースは、バリデーターがアプリケーションユーザーのニーズに対して中立である汎用のスマートコントラクト環境であり、上記とは対照的です。
私たちのアプローチでは、バリデーターがユーザーを利用して利益を得ることを防ぎます。MEVは、プロトコルとコミュニティの両方にとって有害であると考えており、私たちは、コミュニティが悪意のある攻撃者を減らし、罰するための措置を講じることを期待しています。
この取り組みの一環として、Skip ProtocolやChorusOneなどのMEV専門家と密に協力し、dYdX v4チェーンのMEV緩和戦略を開発してきました。これについては、メインネットのローンチまでの数か月以内に詳細を発表する予定です。
まとめ
dYdX v4(完全分散化)におけるパフォーマンスの高いインメモリオーダーブックは、 MEV(Miner Extractable Value)回避につながります。
汎用のスマートコントラクト環境とは異なり、Cosmosインフラストラクチャにより、バリデーターのインセンティブとユーザーのインセンティブを一致させる独自のMEVソリューションを構築することが可能です。
現在、同ソリューションの研究と構築に積極的に取り組んでおり、引き続き継続する予定です。
私たちは、MEVは、プロトコルとコミュニティの両方にとって有害であると考えており、コミュニティが悪意を持つ参入者を減らし、罰するための措置を講じることを期待しています。
今後の計画やdYdXに関する最新情報については、DiscordとTwitterをチェックしてください。
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