強くて脆い
とても脆かったの。
時折、負った深い傷の口が開き
暗い涙が頬を伝う。
───
脆く、崩れそうな時がある。
ずっと情けなく思ってきた。
暗い渦の中にいる私を嫌ってきた。
そんな脆い私も、私なのよ。
脆く、崩れそうな時がある。
それでいい。
最近はそう思える。
───
泣け。
放っておいてと一人になれ。
言葉にはしないと約束する。
あなたの事は突き放すの。
噛み付くでもなく、縋るでもない。
私にだけ向き合うの。
この瞬間だけ
あなたの事を突き放す、私を許して。
そうすればあなたを
傷つけることもないでしょう。
脆く、崩れそうな私を
私自身で抱きしめて、そして温めて。
「脆い」私を抱きしめた時
私は私を「強い」と思えるの。