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第2回「業務変革とその先を描く」 ローカルDXスクール

ローカルDXスクールでは、第2回「業務変革とその先を描く」を10月18日(水)にenspace(仙台市青葉区)にて開催しました。

第2回は、参加者の自社の課題からDX化に向かわせたい業務を考える場として、インプットのセミナーとワークショップを行いました。ゲストには、タイムカプセル株式会社代表取締役の相澤 謙一郎さんをお招きし、DX化を目指す地域の企業のパートナーとなるIT企業の立場から、地域でのDX化の取組などについてお話を伺いました。

タイムカプセルが目指す地域でのDX化

「ITで地域から日本を元気に!」をミッションとするタイムカプセルでは、「スポーツで地域活性化」というコンセプトを掲げ、有名なプロチームからアマチュアに至るまで、アプリ開発でスポーツチームのデジタル活用を支援してきたほか、スポーツ選手がプログラミングなどの技術を身に着けることで、エンジニアとしてもセカンドキャリアを築ける取り組みなども行っています。

さらに、全国のあらゆる地域で、地元の高校生などの若者向けにもアプリ開発のスキルを教える場を、地元の学校や自治体などとの連携で幅広く実施。育てた人材を自社で雇い、各地に開発拠点を設置するなど、地域の中でDX化に必要なIT人材を育て、定着させていく取り組みも手広く展開しています。

また、タイムカプセルでは、スポーツに限らず大手からローカルの企業に至るまで、あらゆる分野で受託開発を担っています。地域の企業がDX化に進む際、開発をIT企業に外注するケースも増大します。DX化を目指す企業がIT企業とタッグを組みためには、DX化を通して何をしたいのかを明らかにし、IT企業への発注スキルを底上げする必要があります。相澤さんには、仕事を請けるパートナー側としての体験なども語っていただき、参加者との質疑にもお答えいただきました。

DXの切り口を探る

ワークショップでは、自社のDX化を考えるために、課題起点でデジタイゼーション(=日々の紙業務・アナログ業務などをデジタルに置き換える)、デジタライゼーション(=個別の業務・製造のプロセスをデジタルで改善する)が図れる業務について検討を行いました。

製品やサービス、ビジネスモデルに関する課題、業務、組織、プロセス、企業文化・風土に関する課題など、自社が抱える解消したい課題を簡易的に洗い出し、重要度や緊急度、強みの伸長、デジタル化の効果などの観点で優先度をつけ、優先度の高いものを解消すべき課題としてピックアップしました。

デジタルで解消できそうな課題が何なのかを見極めるには、デジタルで取れる手段についての知識も必要です。既存のITサービスや技術について知らないと、通常はここで足踏みをしてしまいところです。今回のワークショップでは、デジタル化によって期待される効果を「自動化」「分析」など簡便なキーワードの語群に整理し、自社の課題とそれらの効果の組み合わせで、デジタルを活用できそうなものをピックアップするという手法を取りました。

DX化を遂げた未来を描く

DX化においても、目指す変化がどう想定されるかによって選ぶ手段は異なります。今回のワークショップでは、具体的にどんな技術やシステムを使うのかという、「どう変えるか」といった話に入り込む前に、「何を、なぜ変えるか」を洗い出しました。

「なぜ」という部分については、先に上げた課題を解消されることで、自社で実現したい変革した先の姿を、参加者のみなさんに考えていただきました。

実際のワークでは、参加者が各々で洗い出した個別の課題を、他の参加者と共有し、お互いに質問しあうなどのディスカッションを実施。業界や事業領域が異なる参加者同士でも、共通する課題や、固有の課題などを確認することができたほか、講師の相澤さんにもアドバイスをもらうなど、自社内だけではできないコミュニケーションを図る場にもなりました。

次回以降の第3回、第4回では「デジタル活用術」と題して、実際に活用が進む技術を起点としたDX化の事例や視点を獲得し、自社のDX化を考えるワークを行います。

*本イベントは宮城県「令和5年度異業種連携促進支援事業業務」にて実施したものです。

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