デザイン制作過程紹介 KUJIRA のれん編
オープン前のKUJIRAデザイン制作過程紹介最終回です。
のれんは業者さんとのやりとりがなかなか大変で一番苦労しました。
とっても長くなってしまいそうなので、できるだけさらっと書いていきます。
日除けのれん
(写真は後ほど差し替える可能性があります)
生 地:10番天竺木綿(生成り)
製 法:反応染め
仕立て:本仕立て
加 工:撥水加工
お店のシンボルになる縦2mの大きな日除けのれんです。
デザインについて
最初は店頭のれんのみの予定でしたが、お店の作りの関係で日除けのれんも作成することに。
日除けのれんは面積も多いのでロゴだけではなく、くじらのシルエットを後ろに追加したところ「これ理想!」と、とてもいい反応をもらえました。
店頭のれん
(写真は後ほど差し替える可能性があります)
生 地:10番天竺木綿(生成り)
製 法:反応染め
仕立て:本仕立て
巾 :3巾
加 工:撥水加工
くじらがお客さんを迎える店頭のれんです。
生地や製法は日除けのれんと一緒にしています。
デザインについて
こちらはもともとくじらではなくロゴで制作の予定でしたが、デザインが細かすぎて再現不可能なためくじらのシルエットへ。
(注文直前のデザイン変更でバタバタでした)
結果としてはくじらのシルエットにしてよかったです。
お客さんを迎えるウェルカムくじらちゃんです。
のれん作成にあたって
クライアントからの要望は2つ
・しっかりめの和風な生地
・色はクリームっぽい白
生地について
今回使用したのは10番天竺木綿です。
ほんとは生地のサンプルを取り寄せて選びたかったのですが時間がなさすぎて断念。
生地の種類を見て、その生地について調べて(平均3〜4サイトくらい調査)決めました。
10番天竺木綿は平織りの木綿生地です。
厚みもしっかりあるため、日除けのれんとして使用しても強度の心配がないとのことからこの生地に決定しました。
染めの色について
どちらののれんにもいるくじらのシルエット。
色にはこだわりました。
グレーって難しいですよね。
このくじらはシロナガスクジラのイメージのため、あまり濃い色にはしたくありませんでした。
できる限り白に近くて、でも薄すぎない色が理想でした。
業者の担当者、職人の方どちらもこの色合いには気を使ってくれました。
色の指定の仕方としては
DICで指定・プロセスカラーで伝える・私のイメージを伝える(白に少しだけ黒を加えたグレー)
この3つで指定しました。
DICで指定すれば十分だと思われそうですが、業者の担当者の言う一般的なグレーが黒に近いグレーだったので、共通認識ができるようにと注意して伝えました。
出来上がったのれんのくじらちゃんは理想のグレーで大満足です。
今回の苦労したところ
のれんの制作について苦労した点は2点です。
のれんの知識がない
日除けのれん?店頭のれん?どの生地が最適なの?って感じでした。
何をするにも知識って大事だなと。
これを機に勉強しようと思います。
業者さんとの連絡
納期についてメールで尋ねたことに返事がもらえなかったり、約1週間やりとりをしていたのに、再現不可が理由で発注直前でデザイン変更になったり。
メールでのやりとりが中心だと噛み合わないところがあるのにモヤモヤしました。
自分から送るメール文面の工夫だったり、電話での確認に変えたり、業者さんとのやりとりの仕方を考えなきゃなーと。
あとは私だけではなく、私のクライアントに関わることなので理不尽なことやおかしいところはしっかり指摘することの大切さも感じました。
まとめ
結果として理想のものができたのでよかったのですが、発注までがバタバタしてしまい、クライアント側にも心配かけてしまいました。
のれん制作で思ったことは、業者にとっては数ある受注の一つでも頼む方からしたら大切な唯一つのもの。
デザイナーとしてもらった仕事を数ある中の一つではなく、一つ一つ思いを込めて大切にするというスタンスはいつまでも変えたくないし、変えてはならないと思いました。
自分のクライアントには同じ気持ちにさせないようにしなきゃいけないですね。
オープン前の、KUJIRAデザイン制作過程は一旦終了です。
「KUJIRAの専属デザイナー」って言ってもらえているので、この後また何か作るときは制作過程を書いていきたいと思います。
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