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私の履歴書①

こんにちは。最近DV申請が残念ながら全然進捗していないので、脇道にそれて別の話題で書いてみます。

自己紹介の記事で「現在無職」と書きましたが、2021年4月1日からまたサラリーマン生活が再開しました。

普通の日本人であれば会社員として働く、しかもひとつの会社に5年・10年と勤めるのが当たり前なのでしょう。今の時代そのような前提はだいぶ崩れてきていると思いますが、それでも1社に5年程度勤め上げるのが一般的なのかなと思います。
私も大学を出てからずっと会社員として働いてはいますが、いわゆる新卒一括採用で社会人をスタートさせる日本のサラリーマンとはだいぶ違った道を歩んできました。

私の頭の中には「いつかはまたアメリカで暮らしたい」という思いが常にありました。仕事を選ぶ上でもこれはわりと重要なポイントになっており、転職先を評価する上で「この仕事に就くことでアメリカに近づけるだろうか?」という視点は(優先順位の多少こそあれ)いつも持っていました。
結局のところ現時点では雇用ベースの移住が叶っていないわけですが、実はそれにかなり近いところまでは漕ぎ着けることができていたのです。ビンゴで言うところの「リーチ」です。

このブログは一応DVプログラム当選者向けの内容という建前で始めたのですが、当選確率を上げるためにできることは限られており(というかほぼない)、「アメリカに住みたい」と思っている人にとっては当たればラッキーなオマケ的オプションです。ブログをご覧になっている皆様の中には、DVプログラムだけではなくさまざまな移住方法を検討したいという方がいらっしゃるかもしれません。
そんな方に向けて、私が大学に入って今日に至るまでどう歩んできたか、どのようにして雇用ベースの移住(の直前)までこぎつけたかをお話したいと思います。
タイトルは日経の連載から堂々とパクっていますが、中身は劣化版の完全オリジナルです。

大学時代

過去の記事でも書きましたが、高校を卒業して日本の大学に進学したものの、家庭の事情でアメリカに引っ越すことになり一旦休学しました。が、しばらくアメリカにいて日本の大学に戻る気が完全になくなり、結局そちらは中退してアメリカの大学を卒業しました。
専攻は分子細胞生物、「日本帰ってなんの仕事すんねん」とツッコミどころ満載なのですが、もともと大学院に進学し研究の道に進むつもりでいたのです。

大学卒業直後 - バイオメーカー営業

卒業後は日本に帰り、とある研究機関で派遣職員として働きながら大学院進学の準備と貯金をしていました。ところが帰国から1年ほど経ったころ、またしても家族の事情でどうしても日本を離れることができなくなりました。(非常に暗い話なので割愛です)
研究機関での仕事はあくまでも一時しのぎで選んだものだったので、大学院進学を諦めるとなったらまじめに正社員として働かなきゃなあ、と思い、生まれて初めての就活をしました。
といっても、リクルートエージェントに登録して言われるがままに面接を受けに行っただけです。自分の畑であるバイオ業界の内定をいくつかいただき、その中で一番条件のよかった外資のメーカーを選びました。この時はまだ社会人経験も浅く、国外転勤のハードルがどれほど高いものかなんて全然見当もついていません。自分の父が海外勤務をしていたこともあり、「アメリカの会社に入ったらそのうち本社に転勤できるだろう」くらいに考えていました。今思うと救いようのない能天気です。

その会社ではよい先輩や同僚に恵まれ、しばらくは楽しく働いていました。しかし何年かすると退屈してきました。実はかなり飽きっぽい性格なのです。それに加えて、そもそも私は物を売ることが全然得意じゃないし、そんなに好きでもないんだなということが、優秀な同僚と自分を見比べてだんだん分かってきました。

それでもアメリカで働きたいという意思だけは健在なので、社内の公募サイトでアメリカの空きポジションを見つけて応募するという暴挙に出ました。そのころ私はメグ・ライアンとトム・ハンクスの名作「巡り逢えたら」にどハマりしており、シアトル熱がめちゃくちゃ盛り上がっていました。そこへきて「シアトルとその近郊の営業担当募集」を見つけたものですから、後先考えずに飛びついたわけです。
ほとんど棚ぼたですが営業成績はそこそこ良かったので、アメリカの人事や募集先のマネージャーも興味を示してくれ、面接もいい感じで進みました。
が、やはりビザを会社がサポートしなければならないこと、アメリカ国内でシアトル在住の経験者から応募があったことから、結局採用には至りませんでした。この一件以降、「ここにいても先がなさそうだなあ」とモチベーションは一気に下がってしまいました。

そんなある日、転職エージェントと名乗る怪しげな人物からLinkedIn経由でメールが届きます。「ライフサイエンス業界の経験がある方を積極採用しているIT企業があります。あなたのようなご経歴を持つ人をまさに探していたのです。」というような、よくあるリクルーターからのメールですね。ヘッドハンティングに慣れておらず、会社名も聞いたことがないのできっと詐欺だろうと思って反応せずにおりましたが、3回目のメールを無視したあたりで突撃電話がかかってきました。聞いてみるとまあ悪い話ではなさそうだし失うものはない、面接に行って気に入らなければ断ればいいことだ、と軽い気持ちで応募してみることにしました。

まったく乗り気ではなかったので、「あなたがそこまで言うなら応募してあげてもいいですよ」とめちゃくちゃ偉そうに返事をしました。どうしようもなく思い上がった嫌なやつですよね。あの頃の自分を蹴り上げてやりたい。
そんな上から目線で臨んだ面接ですが、最初の面接官の人柄があまりにも魅力的で、終わる頃には「絶対ここだな、決まりだな」と180度心境が変わっていました。その後何度かの面接を経て、無事内定を得ることができました。ここから私はIT業界へ足を踏み入れていくことになります。

(次回へ続く)

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