マガジンのカバー画像

オリジナル小説「アスタラビスタ」

59
人を殺めようとした紅羽を止めたのは、憑依者と呼ばれる特殊体質の男だった。キャラが憑依し合うヴィジュアル小説!
運営しているクリエイター

2016年3月の記事一覧

アスタラビスタ 2話 part2

アスタラビスタ 2話 part2

 彼らの住んでいるマンションの入り口に、私は見覚えがなかった。昨日、突然の発作によって、このマンションを後にしたが、入った記憶がまったくなかった。出て行ったということは、このマンションに入ったということだ。何か一つ覚えていてもいいはずなのに、記憶がすっかりなくなっている。忘れているというものではなく、本当に記憶の流れが途絶えているのだ。

 綺麗なエントランスだった。雅臣がポケットから鍵を出して、

もっとみる