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如雨露(詩)

如雨露から土に水をやって
根をもっと強く張れと祈って
後の事は考えずに飛んで走って
家に帰ればひたすらに眠って

今はさらりとしたコンクリの上
あるいは箱の中にある椅子の上
手の汚れなんかはすぐに洗うし
眠る前なんかは色々考えてるし

何もかも分かるようになったはずだった
分かるようになれば分からない事ばかりだ
あんなに好きだった如雨露が今どこなのかも
分からないまま夕暮れが迎えに来ている

如雨露から土に水をやって
根をもっと強く張れと祈って
後の事は考えずに飛んで走って
家に帰ればひたすらに眠って

そんな生活が壊されてるって知ってる
気怠げな昼のニュースは流し見している
違いはそんなに無いのに関心が持てない
考えればこの世界がそんなに好きじゃない

何もかも分かるようになったはずだった
分かるようになれば分からない事ばかりだ
あんなに好きだった世界が今どこなのかも
分からないまま現状とにらめっこしている

如雨露の底をぶちまけたみたいな雨
街に降り注いでいるけど傘はないんだ
でもまあ誰かに助けを求めるくらいなら
そのくらい上手くやっていけていないんだ

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