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タケシマアキラという履歴書

こんにちは、喋らない道化師(クラウン)をやらせていただいております、芸名がダンボというタケシマアキラです。

仕事に応募するため、履歴書にある学歴や職歴を書くために、振り返っていたところ、気づいたことがたくさんありました。

【人間ってなんだろな】


大学は子どものことを勉強することができる幼児教育学科に所属した。

ぼくが高校生のとき、進路を決めた母の一言がいまでも思い出されます。

「保育士なんていいんじゃない?保育は人間の基礎を学ぶことだから」

当時、高校生のころに心理学を学ぼうとしていたぼくにとって、母からの一言は目からウロコだった。

進学した大学で学んできたことは、大ざっぱに言うと「人間の仕組み」

・人間関係をどのようにして築き、1人の人間として自立していくか?
・子どものころ(幼児期)遊んだ経験が、これからの成長にどう関わってくるか?
・親やまわりの大人はどのように子どもと接することが求められるか?

この3点を軸に学んできました。



【人間であること】


ぼくは、道化師を18歳から学んでおり、今年で8年になる。

とはいえども、現場経験は少なく、舞台を中心に活動をしていた。

人間関係、コミュニケーションにコンプレックスを持っていたぼくが、なぜ、道化師として、人前に立つ道を志したか?

理由は図書館で読んだある文章がきっかけとなる。

「道化師はコンプレックスを笑いに変える」

この事実がぼくを深みへといざなった。

・道化師はコンプレックスをぎゅーっと詰め込んで、1つのキャラクターとして、表現するから、人間よりも人間らしい

技をやることで、評価されるよりも、作品で評価されるよりも

ぼくは誰よりも人間でありたかったんでしょう。



【道化師として生きるための課題】


世界を旅する中で、たくさんのパフォーマーとの出会いがあった。

パフォーマーが言った一言に釘付けになる。

「道化師は誰よりも常識的である必要がある」

生きていくなかで、酸いも甘いも肌で感じとり、現代の世の中で生きる人を元気にするために、人を非現実な世界にいざなうために、求められていることをやることができる道化師は、誰よりも1人の人間として、立つことができているのでしょう。

そのために、挑戦し、幅広い見聞を入れ、社会の大多数に評価される自分でいる。



【人とコミュニケーションをとる道化師のスキルとは】


人と会話をうまくできないことから、コミュニケーションにコンプレックスを持って、道化師の活動をすることで、自分に自信を持てるようになった。

距離感の縮め方、空気の作りかた、温度の上げ方、緩急のつくりかた、視線の使い方などなど。

人前に立つ上で、基本的なことばかり。

これらのスキルは社会に出て、人と接することに対して非常に役に立つと信じている。



【当時の私に問題があると感じていること】


いま、振り返って、コミュニケーションにコンプレックスを持っていた自分はどんな問題があったのだろう。

圧倒的な経験不足が理由。
なかでも最たる3つはこちら。

・自分という軸を持っていなかった
・会話をする以前に自身に問題があることに気が付かなかった
・「自分はこう思う」と前のめりになり、聴く姿勢ではなかった



【何をするかではなく、何をしないか】


相手とコミュニケーションをとるときに、一方的に話していたり、同時に喋りっぱなしだったりしていたら、とても意思疎通なんて、できませんよね。

当たり前のことですが、相手が話すから、自分は聞き手にまわろう。

状況に応じ、自分は何をしないか?
さらに言えば、相手がしなくていいことをしないように配慮できるかが、コミュニケーションのポイントのような気がします。

しないことで、相手の気持ちを引き出すことも可能です。



【喋らないで相手を魅了する】


喋らない道化師として、リアクションを大事にしている。

相手が求めていることを、分かりやすい形として、ボールで受け取り、受け取ったボールを相手が受け取りやすいように返すことで、コミュニケーションが可能になるから。

大多数の人間は喋ることをコミュニケーションの手段にしている。

ただ、喋ることだけが、自己表現の手段ではない。

身体言語という表現もある。

簡単に言うと、「身ぶり手ぶり(ボディランゲージ)」ですね。

人は目から得る情報が80パーセント。

人の姿勢、目の光、エネルギーの強さ、距離感を総合的に受け取り、相手からの言葉の真偽を決定するのだとか。

もっとも原始的なコミュニケーションである、身体言語は、SNS全盛期、顔を合わせないでコミュニケーションすることができる今だからこそ、かなり希少な価値を持ちはじめるはずです。



【これからしていくこと】


SNS全盛期で、相手と顔を合わせないいまだからこそ、真偽を見分けることが難しくなっていると思います。

言葉をそのまま受け取ってしまったり、相手の意図している気持ちが分からず、見当違いな行動をしたりする人達が増えると思います。

(自分がそうなので…)

人間が人間であることができる理由は、会話をすることで、仲間や家族など、人間関係を築き、彼らなりのルールをつくり、文化を築いていけることだと信じています。

人のことを気にかけ、自分が分けられることを分けることができる「持ちつ持たれつ」の関係を築いていくために『言葉×コミュニケーション』スキルを使って、どうしたらいいかを伝えていければ、と願うばかり。

ぼくが、理想の道化師となる日は、いや、人間らしく生きられる日は、きっとこれらを伝えていき、自分がこの人となら、一緒に生きていきたいと歩み始めたときなのでしょう。

人間として、道化師として、つくりたい世界をつくっていくために、

少しずつ少しずつ前へ進んでいきます。

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