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「筋を通す」ことで広がる世界

あんたは自分の家族を眺める時にどんなことを感じながら日々を過ごしているんだろうな?

家族って一言で言うけれど、「これが家族の形として正解だ」みたいなものって、本質的に定めることは出来ないことなのかもしれないって最近特に思うようになったんだよね。

いよいよ息子が小学校を卒業ってタイミングが近づいてきて、遅ればせながら息子にとってのこれからの未来みたいなものに対する漠然とした不安みたいなものが鎌首をもたげ始めている様に見えてきているんだよ。

当然不安ってのを抱えながら子どもがすることと言えば、なんらかの「嫌なこと」に対するささやかな抵抗ってやつになると思う。

具体的には一番近くにいる大人に対する「否定」の意志表現とかになるのかな。

実際、息子との接触時間が家族の中で一番多い妻に対して息子が見せている抵抗は結構辛辣なものがあるようにも感じる。

今回は、不安を抱えた子どもに対して大人が出来ることについて考えてみる回だ。

ちっと俺たち大人が何を求められていて、子どもたちに何を求めているのかってのを言葉にしてみようぜ。


ガキンチョの頃の俺が大人に求めたこと

とか言いながら、主語が「子ども」だとか「大人」だとかって巨大な言葉をチョイスしている状態で、言葉に変換しようとしても、「こうあるべきだ」的な思い込みが言葉になるだけになっちまう気がする。

なので、まずは自分はどうだったのかってことを思い出すところから始めてみようかね。

まずもって、俺の場合は「身の回りにいる大人はすべからく自分より立派でなければならない」って言うよくわからない信念を抱えていたと思う。

あえて乱暴な言葉で表現するなら「俺に何か言うんだったら筋を通せ」って本気で思っていたと思うんだ。

当然、そこはガキンチョなので、自分自身が筋を通せているのかどうかってのは一旦棚上げしておいているってのが大前提だ。

思い起こしてみると、このよくわからない信念のために、多くの大人を遠ざけてきていたと思うし、なんなら友人も仲間も、ありとあらゆるヒトと言う生き物を遠ざけていたと思う。

我ながら実に不器用で、もったいないことをしていた気もするんだけれども、「筋を通す」ってことに対する考えそのものは持っていたほうが良い側面もあるとは思うんだよ。

ガキンチョの俺が棚上げにしていた「自分が通すべき筋」ってのを意識していればね。

息子の表現

俺のガキンチョの頃に思いを馳せてみた上でだ。

息子のことを眺めてみる。

冒頭で俺は息子がいろんな不安を感じているって書いた。
ただ、コレは俺の想像の産物である可能性は否定できない。
何しろ息子は自分の不安ってのをうまく言葉にして表現するなんて訓練をやり切っているわけじゃないからね。

っていうか、そんな訓練をこなしているって胸を張って言えるヒトがどれだけいるんだって話かも知らんけれどさ。

まあ、そんなご大層な言語能力までいかんでも、とりあえず表現することは出来るんだから、息子としてもいろんな形で表現をする。

俺から見ると不安から生じているであろう「不満」を周囲にぶちまけてみたり、何しろシンプルに不快に感じることに対して抵抗を表現したりする。

でも当然ながらその不満ってのは「誰かが嫌なことをした」だったり「誰かがきちんとやってくれない」だったりと、見事なまでに原因が「他人」に押し付けられているんだよな。

そりゃあね?
大人になろうとも、この辺のことってのはどうしたって出てくるとは思うんだ。

ヒトがヒトとの関係性で生き延びてきた生き物である以上は、他のヒトに何かを「期待する」って行為は本能みたいなもんだしね。

「期待される」を想像させる

でも、さっきも書いた通り俺自身のガキンチョの頃を振り返ると、この「他人のせいにする」ってのは、実にヒトとの関係性を構築する上ではデッカイ障壁になるってのが現実あると思うんだ。

何しろ、「自分のせいにしてくる相手」と調整していくってのは、実に困難なことだもんな。

で、家族としてはそんなデッカイ障壁に真正面からぶつかって壊れていく姿を放っておけないわけだ。

でも当然ながら息子が「他人のせいにしないメリット」ってのを腹落ちさせないことには何も変わらないわな。

やっぱ相手の行動をいろんな側面から眺めるって経験をした上じゃないと、なかなか腹落ちって状態にまで持ってけない。

基本だけれども「相手の立場になって考える」ってのを愚直に積み重ねていくしか無いのかもな。

その結果として「自分のせいにしてくる相手」じゃなくて「自分に期待する相手」って捉えかたが出来た時。
息子の世界観が少し広がる気がするんだよな。

なあ、あんたはどう思う?

子どもたちも俺たちも、どうやって「相手の立場」ってのを想像していけば良いと思う?

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