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弱者の権利と強者の責任

あんたも誰かの発言に腹を立てることって普通にあると思うんだよ。

それが責任ある立場のヒト、つまりは世間的に力を持っているヒトの発言だったりすると、俺たちは本当に反射的にその発言を全否定することってあると思うんだ。

ところがだよ。
そう言う反射的な反応って共感されることはあっても、その共感が何かを変化させることってすごい少ない気がしているのは俺だけかね?

例えば給湯室で上司に対する愚痴をぼやきあっているOLが会社を変えたなんてファンタジー目の当たりにしたことあるか?ねえべ?
ぶっちゃけ、その上司を立場的にやっつける事はできたとしても、その本質的な問題をどうのこうのすることは感情ではどうにもならないってあんたも思うんじゃないか?

なんつっても本質なんてものを感情は必要としていないんだもんよ。

今回は俺たちが腹を立てる発言を一旦冷静に考えてみる価値について考えてみる回だ。

ちっと、脊髄反射的に誰かを悪者にする前にいっちょ考えてみようぜ。

麻生さんはヒトを怒らせる天才

今回このことを考える切っ掛けをくれたニュースがある。

まあ、ざっくり言えば麻生さんが小池都知事の過労での入院を「おめぇのせいだろ?」って言ったってニュースだ。

まず、前提として書いておきたいのが、俺自身は麻生財務大臣としての政治判断は非常に問題があると考えている。

政府の支出を絞る行為をデフレ環境で継続するってのはGDPの低下を引き起こし、ひいては日本の多くのヒトを貧困に叩き込むめちゃくちゃな判断だと思うんだよ。

総理大臣のときには逆の立場で財政支出を推進していたことに対して、財務省のイメージ戦略でやれ「漢字が読めない」だの「高級バーで飲み歩いている」だのと国民に対する印象操作の被害にあっていた。
漢字が読めなくても、高級バーに行ってても政府の支出をインフレ率を踏まえた上で進めていれば国民にとっては何の問題もなかったわけだからね。

でも、財務大臣になってからはその印象操作を国民に対して行っている。
「借金をあなたの子どもたちに押し付ける気なのか」ってさ。

そのことは、もぉなんつーんだ。
恥を知れ!と言いたくなるわけなんだ。
だって、理屈の上で麻生さんの行動が一貫性を保っていない上に、そのことを説明もしてくれていないからね。

でもだよ。

小池都知事が過労で倒れたのは組織づくりに課題があったからだって麻生さんの発言そのものは真実だと思わないか?

「自業自得」って言葉選びのセンスは疑っちまうけれどさ。

権力者に対する批判

日本には「判官びいき」って言葉がある。
いわゆる悪代官を懲らしめるあれだな。

今回のケースで行けば、小池都知事は過労で倒れたってことで弱者の称号を手に入れた。
その弱者を批判するとは何事だって話で無条件に麻生さんが叩かれている。
そう言う構図に見えるわけだ。

でも冷静に考えてみると今回の麻生さんの発言は、東京都と言う日本の首都での政治を行うにあたって、日本という国とのやり取りは避けて通れないのに、自分の政党にその国とのパイプを設けようとしなかったってのは組織を作る立場の人間としてどうなんだってことなんだよな。

そのことそのものは「ごもっとも」って話だと思うわけだ。

なにかの目的を達成するために組織として取り組むわけだから、どこかに負荷が集中するってのは仕組みとしての課題を抱えていることが顕在化した結果だと思うわけよ。
だからこそ、その顕在化した課題に対してその原因を考えることが重要なんだけれども、その原因を考える旗振りをするはずのリーダーが倒れてしまっては対策のとりようがない。

今回の麻生さんの発言はその本質的な課題を主張していると思うわけだ。

でも、麻生さんの発言は上の記事でもその記事に対するコメントでも批判に満ちあふれている。

なぜか?
きちんと裏取りできているわけじゃないから、同じ穴のムジナって言われても仕方がないとは思うんだけれども、強者が弱者に気を使わなかったってことが我慢ならないってことなんじゃないか?

俺たちは水戸黄門でもウルトラマンでも仮面ライダーでもゴレンジャーでもだ。

強いヒトは弱いものの味方じゃないと気がすまないって文化に育っているってことなんじゃないか?

でも麻生さんのように生まれついて強い立場の人間は誰が味方になってくれるんだ?

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは、強いだの弱いだのでヒトを見るんじゃなくて、その主張している課題の根っこに目を向けることが必要だと思わないかい?

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