「月額制」という薄氷
あんたは世界の覇権を握っている企業って言えばどこを思い浮かべる?
そんなんGAFAだろって言うヒトは多いと思うんだ。
事実上、これらの企業が提供するサービスに触れない日はないってくらいに浸透しているもんな。
ところがこんなニュースが飛び込んできた。
おおう。
amazonが赤字だって?
記事を読んでみると、amazon以外のGoogle、メタも減益で、唯一Appleだけが増益なんだそうだ。
その原因の一つがサブスクリプションサービスなんだってこの記事では書かれていた。
今回はサブスクリプションサービスを利用する前提で過ごされていることが前提となっている今の生活の危うさについて考えてみる回だ。
ちっと一緒に現状を整理してみようぜ。
生活の隅々まで浸透している「月額制」
いわゆるGAFAが提供しているサブスクリプションサービスってなると、amazonならamazon PRIMEが有名だし、GoogleならGoogleフォトあたりが個人で使うことの多いサービスかな。
AppleならiCloudを活用しているヒトも多いだろうし、メタならfacebookにからむサブスクリプションがあるって話だ。
それだけ聞くと、そんなん別に無くなっても良くね?って思うヒトも居るとは思う。
ただ、このサブスクリプションなんてハイカラな言葉じゃなくて「月額制」って話になると、途端に話がデカくなる。
電気だってガスだって水道だって全部「月額制」だしな。
GAFAなんて巨大企業だって赤字になるんだ。
いつ企業が終りを迎えてもおかしくない。
電気、ガス、水道でも水道以外は民間企業によって提供されているサービスだ。
流石にこう言うめちゃくちゃ重要なインフラについては国も補助するなりして企業を存続させるだろうけれど、現実的に電気もガスも料金が高騰しているって現実が今も起きている。
電気やガスの販売自由化を受けて購入先を選択する自由度は増してはいるものの、結局各社が足並みをそろえて料金を上げざるを得ない今の状況では俺たち消費者は耐えしのぐしかない。
こう考えてみると月額制のサービスってやつに俺たちは首根っこを掴まれている状態ってわけなんだよな。
携帯が突如使えなくなる世界
もうちょっと具体的に考えてみる。
さっきあげたGAFAが企業として存続できなくなったらどうなるのか?
真っ先に思いついたのが携帯電話だよな。
携帯電話のハードは各社が作り上げているから継続して提供出来るけれど、OSやアプリはどうなるんだ?
AndroidはOSSだからその時点での状態で使い続けることは出来るかもしれないけれど、そもそもOSの脆弱性に対応しているメインの組織であるGoogleが無くなってしまったら、OSとしての信頼性は著しく損なわれることは間違いない。
さらに言えば、Android上で動いているアプリの審査をGoogleが出来なくなるわけだから、アプリそのものも利用継続は困難になる。
iPhoneはさらに深刻だ。
iOSはOSSじゃないから、Appleという企業が存続できなくなったらそもそも使用できなくなる可能性だってある。
iOS上のアプリもAndroidと同様だ。
今の世界で携帯電話が突如使えなくなったら、結構エグいことが起きそうじゃんか。
サブスクリプション上に所有しているデジタルコンテンツ
携帯とは別のインパクトを持つのが、サブスクリプション上で管理しているデジタルコンテンツだと思うんだ。
例えばGoogleフォト上で格納されている無数の思い出。
Google社が存続できなくなったら、この写真をどうにかして別の場所に移す必要が出てくる。
そんな事になったら、全世界のネットワークインフラが悲鳴を上げて、なんならネットを前提に動いている世界の活動が止まってしまうかもしれない。
例えばamazon PRIMEで購入した懐かしの映像。
amazon社が存続できなくなったら、購入して「所有」していたはずのデジタルコンテンツを突如失うことになる。
※amazon PRIME上の購入映像はNFTコンテンツじゃないからamazonに利用権を保証してもらっているだけだから。
他にもiCloud上にある無数のファイルもGoogle Drive上にある無数のファイルもamazonフォト上の無数の写真もfacebookでつながっている無数の友人も同じことだ。
このnoteだって同じ。
そう考えるとさ。
俺たちは実は相当な薄氷の上を歩いているんじゃないか?って思えてくるんだよな。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちはこの薄氷を踏み続ける以外の手段を見つけることが出来ると思うかい?
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