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新人君に伝える言葉

自分の言葉ってやつについて、あんたは考えたことがあるかい?

何度かこのnoteでも触れているけれども、今、俺の所に新人君が来ている。
通例なら、俺のようなオッサンの所に新人があてがわれることは無いんだが、この消費税対応の渦中にある状況で、3ヶ月限定での緊急対応って形で手伝いに来てくれたって形だ。

で、久しぶりに新人君に向かって俺が「教える」ってことをやることになる。

昔は何も考えないで、自分の正しいと思ったことをひたすらに伝えていたんだけれども、今の俺にとって新人という社会人と学生の間にいるような人々に何をどう伝えるべきかって言う、ものすごい根っこの話がブレている気がするんだよな。

今回は、そんな状況で自分の言葉ってやつについて、考えてみる回だ。

まあ、自分の言葉ってやつが、相手に与える意味と仕事に求められる結果ってやつの間で振り回される様を聞いてくれよ。

新人という状態

俺自身がそうだったように、新人ってやつは社会人にとって非常に特別な時期だ。

仕事を覚えることに重きが置かれ、おそらく長くなる社会人生活の中で、非常に短期間ではあるが、組織が自分自身の成長ってやつに重きをおいてくれる期間だ。

なんなら、新人のときは仕事の成果よりも、自分自身の成長ってやつが評価される。
まあ、そもそも評価されようがどうしようが、ほとんど給料にも反映されないし、周りの人々もどれだけ仕事の結果を出したとしても、それが新人の働きによるものだとは判断しないんだけれどね。

その意味では新人というのはフェアな環境ではない。いい意味でも悪いいみでもね。

そんな特殊な環境の中、新人君はひたすらにその組織の流儀ってやつを体に刷り込ませることが求められる。

今までの学生気分じゃ困るよなんて言葉がそのことを象徴しているよな。

学生の態度では社会人は務まらないという事実がそこにはある。
実際、新人君の仕事っぷりを見ると、非常に「いい加減」という印象がついて回る。
当然、新人君としては真面目にやっているわけだけれど、その作業品質に対してのモノサシが圧倒的に違うんだ。

で、そのモノサシの違いについて、言葉で伝える役割。

それが俺たちトレーナーに与えられたミッションってわけだ。

伝える言葉

例えば、この資料とこの資料で矛盾がないかをチェックしてほしいという時、あんたならどうやって指示をだす?

「この2つの資料で矛盾がないか見てくれる?」

「わかりました」

このやり取りの後に俺はこう聞いた。

「具体的にはどうやってチェックしてくれようとしている?」

「昨日そこは見たので大丈夫です」

意味がわからない。チェック済みなのならなんで最初にそう答えないんだろう?

「え?チェック済みってこと?なら矛盾点はなかったってとこね?」

「はい」

そこで改めてその資料を見てみる。明らかに相違点があったりする。

「いやいや、この資料にはこっちに書いてあることが書いてないよね?どうやってチェックしたんだっけ」

「いや、見たんですけれどね……」

このやり取りをみて、あんたはどう感じる?
何か決定的なボタンの掛け違いのようなものを感じないか?

そもそもチェックをするというのは、ヌケモレが無いことを確認する作業なのだけれども、そのチェックのヌケモレをどう防ぐのかって話を作業方法を合意することで品質を担保するって考え方を共有できていない。

その状態から俺たちオッサンが新人君にわかるように言葉を紡がなきゃいけない。
これがまた難しい。
だって、新人君は自分の作業の問題点を分析するという必要性を感じていないんだもん。

新人君が発言出来るように仕向けるってこと

今の時点での俺の分析では、新人君と俺の間に信頼関係が構築できていないので、自分から何を言っても「怒られている」という感覚だけが残って、何一つ新人君自身の中で物事を進められないって状況何だと思う。

では、何かを教える前に必要なこと。

それが信頼関係の構築。もっと言葉を崩して言うのなら冗談を言い合える関係の構築ってことなのかもしれない。

そうしないと、俺の言葉はなんでも「お小言」になっちまうし、自主性も育てようがない。

だから今日の俺の目標はこれだ。

冗談を言おう。

笑いを取ろう。

笑いの先に社会人の責任があるってことなんだろう。

なあ、あんたはどう思う?

実際の所、正解なんてないことをやろうとしているのかね?俺たちは。

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