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肯定と言う名のエンターテイメント

初対面のヒトであんたの印象に残っているヒトっているじゃんか。

SNS隆盛の昨今、あんたも色んなヒトに会うことが多いんじゃないかね?

俺たちのようなロスジェネ世代は、生まれたときから大量の同期がいて、その中で切磋琢磨させてもらって生きてきた。
その中で学んできたことって言えば、どうやって他のヒトよりも上に行くかって言うなんとも世知辛い考え方だったんだよね。

でも、インターネットの普及によって「どうやってうまくやるか」って情報に対するアクセスは格段に簡単になった。
それによって、「うまくやる」ことの難易度は下がり、それに変わって相手が「そのヒトである」ことの価値が上がってきた。

今回は、俺たちが「俺たちである」ことについて考えてみる回だ。

この価値観のシフトってやつは、なにげに劇的なんだと思うぜ?

人付き合いの天才

今回、このnoteを書くきっかけをくれたnoteがある。

あのSHIBUYA FREE COFFEEで世の中で最初にコーヒーをおごってくれた高士さんのこのnoteだ。

このnoteの中で高士さんは自分のことをこう分析している。

「多くの人には理解されない考えを持つ人を全肯定して、その人の可能性を信じること」が得意なんだと思う。
出典:高士さんのnote

いやはや、すげぇ才能だ。

理解されないことを肯定する。
これによって救いを感じるヒトがどれだけいるか想像もできない。

そして、その才能ってやつは単純に才能ってだけじゃなくて、キチンと方針に従った行動だって言うから末恐ろしい。
そして、その方針ってやつを与えてくれた人物がいる。

ホームレス小谷さんだ。

高士さんがホームレス小谷さんから授かった教えってやつがあるらしい。
その教えがこれだ。

・話を聞くときはリアクションよく。
・相手の話をひたすら褒めて全肯定する。
出典:高士さんのnote

この間、初めてホームレス小谷さんがママを務めるスナックCANDYに行くことが出来たんだけれども、この方針を小谷さんはきっちりと実践していたんだよね。

小谷さんのあの盛り上げ方。
ものすごい才能だと思った。
盛り上げのプロって仕事があるとしたら、間違いなく小谷さんはプロだった。

リアクションを取るためには、ヒトの話をよく聞いて、その反応するべきポイントを的確に把握して、そのポイントめがけて反応する必要がある。

小谷さんは相手の会話の中と小谷さん自身の経験の中から共通点を瞬時に見極めて、キーワードとして抽出していた。
そして抽出されたキーワードを会話の抑揚やら身振り手振りという演出で周りにいるヒトみんなに向けて放つ。
そいつはもはやエンターテイメントそのものだった。

肯定するっていうエンターテイメント

小谷さんの会話には随所に肯定があった。

そして、その肯定には必ず小谷さんの経験というフィルターを経由しての賛辞があった。

「こんなことある?すごくないっすか?」
そんな素直に紡ぎ出されたシンプルな言葉は、やっぱり素直に俺たちの心の中に染み渡ってきた。

大切なことなんだろうと感じたのは、その肯定がその肯定されるヒトだけに向かっていないってことなんじゃないかってことだ。

その肯定を言葉を聞いて、その場にいるすべてのヒトが心からの心地よさを感じることが出来ていたと思うんだ。

誰かを褒めることで、その事の凄さを共有する。
共有された凄さは、その場での価値を創造する。
想像された価値は、聞いているすべてのヒトの中で再構築される。
そして、笑顔が生まれた。

そう言うことなんじゃないかな。

つまり、小谷さんのリアクションという演出と肯定というシナリオは確実にその場にエンターテイメントを生み出していたってことなんだと思うんだよね。

そんなエンターテイメントを息をするように自然にこなしている小谷さん。
やっぱすげぇヒトなんだな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちもそんなエンターテイメントって作り上げることが出来ると思うかい?

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