強制働き方改革での若者の学び
東京では東京アラートが解除されても相変わらず感染者数が減少傾向になっていかないのが日々報道されているよな。
まあ、あの使徒っぽいカラーリングで都庁がライトアップされても、実際に感染者が多い地域はお膝元の新宿なんだから、その効果も限定的だってのはなんとも皮肉な話だとは思う。
新型コロナウイルスについては、未だに特効薬もワクチンも出来ていないってことを考えると、この状況はしばらくは続くってのが、まあ普通の感覚だと思うんだよね。
そうなってくると、今の働き方改革強制執行状態も継続することになるわけだけれども、一つでっかい課題が出てくる。
若いヒトたちが先輩から学ぶ機会ってのが激減しているって事実だ。
今回は、この強制働き方改革状態が若者に与える影響について考えてみる回だ。
ちっとばかり深刻な話かもしれないけれど、付き合ってくれよな。
今までの働き方によって若者が学べたもの
新型コロナウイルスより前の働き方、すなわち普通に会社に通勤して、なんなら仕事に没頭して深夜まで会社に居残り、家には寝るためだけに帰るってような仕事の仕方が普通にあったよな。
ここ10年くらいは、三六協定の関係で残業時間に対する管理も相当徹底されてきていた。
その結果として、若者は「圧倒的に仕事をこなす」というやり方では学ぶことができなくなってきたってことは、だいぶ前に書いたこのnoteでも触れさせてもらったんだ。
俺たちオッサンが若い時は、残業時間なんて青天井で、それこそ毎日夜の11時まで働いて3ヶ月間土日休みなしなんて働き方を普通にしていたんだよね。
その結果として、スキルは向上して、一端のシステムエンジニアになれたって振り返ってみると思ったりする。
いや、もう二度とあんなのやだけどさ。
そして時は経ち、世の中の変化スピードは指数関数的に早まっている。
更には、残業時間も制限されている。
そこに来て、この強制働き方改革状態が来ている。
今の若者は俺たちのように悠長に時間をかけて学び取るなんてことが許されない状況にあるってわけだ。
アフターコロナの時代で若者が学び取る方法
実際、今年の自分の部署に配属になった新人君がいるんだけれど、配属になってから自分の部署のヒトとどれだけ会ったかって聞いてみたら5人位っていうんだよね。
10%くらいのヒトにしか会えていないってわけだ。
これじゃあ、先輩から仕事のやり方を盗むとか無理中の無理ってやつだよね。
ヒトが人材になるためには目的と行動とお手本ってやつが不可欠だと思うんだけれど、圧倒的に「お手本」が少ない状態ってわけだ。
この状態で新人君はどうやって一人前に育てば良いんだろう?
これって結構な課題だよな。
なんつっても、俺は新人君が何に困っているかすら在宅勤務では把握できないんだもんよ。
コレに対して、俺はまだ明確な手段を手に入れられている状態ではない。
でも考えてみると、一番の課題はもしかしたら作業状況の組織的共有って奴かもしれない。
今現在、俺は部署のヒトの手すき状況だとかをリアルタイムには把握できる状態にはない。
マネジメント層のヒトたちが、なんとか可視化しようと躍起になっている状態だ。
当然ながら新人君もそんな状況を把握できる状況にない。
でも、これが部員一人一人に共有できる状況が作れたとしたら何が起きるだろう?
手すきのヒトをトラブルが起きかけているところに集中投下してトラブルを未然に防ぐことだって出来るような気がしてくるんだよね。
実際、そういうプロジェクト管理手法ってのはあって、CCPM(Critical Chain Project Management)って名前がついている。
ざっくり言えば、プロジェクト全体でバッファを予め管理しておいて、実際のプロセスでリソースが不足したところにそのバッファを使っていくってプロジェクト管理手法だ。
で、この管理手法ならなんで若者が学べるのかって話だけれど、この手法の大前提がアーンド・バリュー・マネジメントっていうやり方で仕事が予定通り進んでいるのかどうかってのを数値的に評価するってのがある。
つまりうまく行っていない仕事ってのが一目瞭然になるってわけだ。
若者の立場でこの状況を想像してみる。
明らかにまずい場所が手にとるように若者にも分かる状態。
そう、仕事状況の可視化ってのは、若者に火中の栗を拾うってチャンスを与えられるんだよ。
トラブルってのは、ヒトを飛躍的に成長させる。なんつっても必死に何とかするって経験はそうそう出来るもんじゃないからね。
もしかしたら、今の若者は自らそういう場所に飛び込むことでしか成長するチャンスをゲット出来ないのかもしれない。
でも、今現在はそのトラブルがどこにあるのかも若者に伝わる仕組みは無い。
この強制働き方改革状態では若者はまずアンテナを高くして状況をいかに把握するかから始めないといけないのかもな。
なあ、あんたはどう思う?
今のこの状況の中、若者が成長する手助けを俺たちは出来ると思うかい?
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