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[プロット][小説][バラッド]―序章―あらすじ④
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前回までのあらすじ
風間という男
風間はリサを空いているソファーに座らせて、まだくじいたばかりで、目立った腫れはみあたらない。
そうこうしているうちにママが奥から薄いビニール袋に詰められた氷を持ってくる。
「恩に着ます」
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「お騒がせして申し訳ない。先程の地震で足をくじいてしまったらしく、少し休ませていただけるとありがたい」
「ええ、良いわよ。こんな地震騒ぎじゃ商売上がったりだろうし」
これがオフィス街の近くの立地だったら、この手の店はエグいことになっているだろうなぁと何となく田中は思った。
ここは電気は大丈夫だったんだけれど、何本かボトルが落ちちまったんだよな。
って、おい!おれのキープボトルが粉微塵に!!
とほほ、こんなんなら、さっさと飲んじまえばよかった。
「おい、田中さんよ」
「なんだよ。俺はいまブレークボトルでブレークハート中なんだぞ」
「あの男、ちっと様子がおかしいぞ」
タカがそんな事をいうので、ちらっと横目で風間を見る。
確かに、この場の空気とは違う空気をまとっている感じはする。
でも、そんなのやり手のサラリーマンともなれば、そんなもんだろ?
そこにトムがぬるりと席を立ってリサの方に向かう。
おもむろに足の様子をみる。
「少し触るぞ」
そう言うとくるぶしのあたりを少し押す。
「っつ!」
一瞬リサの顔がゆがむ。
「骨に異常は無いみたいだな。家に湿布でもあればいいけれど、なけりゃ、そうやって冷やしとけば、明日の朝にはそんなに違和感なく過ごせると思うよ」
最初にここに来たときのような優しい声に包まれた気分になるリサ。
そこで思い出す。
ここに二人を連れてきた理由を。
「風間さん、橘さん。折り行ってお話があるのでここに来てもらいました」
氷の冷たさと足の痛みがかえって頭をさえ冴えている様な感じ。
そのいつもにない表情に何かを感じたのか風間も橘もリサの向かいに座る。
「じゃあ、俺たちは向こうで飲んでるから終わったら声かけてくれよな」
トムがリサにそう言うと、奥の席で待っている田中とタカに合流する。
タカの耳に聞こえたもの
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