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ヘイト・クライムが無くならない訳

あんたはヘイト・クライムって言葉を聞いたことがあるかい?

人種的、宗教的、思想的な集団に対する差別意識を源泉とした犯罪行為のことを指すんだそうだ。

で、このヘイト・クライムってやつが近頃アメリカで問題だってんで話題に登ることが増えているらしい。

何やら、アジア系のヒトに対するヘイト・クライムが増加傾向にあるってことらしいんだ。

俺の身の回りでの状況ではちょっと考えにくいような犯罪も普通に起きているらしい。
例えばアジア系の御老体を問答無用で殴りつけるとかね。

今回は、このヘイト・クライムについて調べてみる回だ。

ちっとこの残酷な世界について考えてみようや。

ヘイト・クライムの実例

まずはこのヘイト・クライムってやつが実態としてどんなモノなのかってことからだよな。

例えばBlack Lives Matter運動のきっかけとなった黒人のヒトへの警官による暴行事件ってのがあったよな。

この事件って、まだ判決には至ってないんだな。
その意味では、正式にヘイト・クライムだって言うことは出来ないのかもしれない。
ただ、人種ってものについて非常にセンシティブなものだってことを印象づけるニュースだったと思うんだ。

逆に白人が迫害を受けているケースも有る。
南アフリカではアパルトヘイトの終焉後、白人に対する迫害が発生し、白人の殺害に至っているって話もあるんだそうだ。

さらにはアメリカでアジア系のヒトに対するヘイト・クライムが急増しているって話もある。

ヘイト・クライムは何も人種に限ったものだけじゃないそうだ。

性的マイノリティーに対するヘイト・クライムってのもあるらしい。

マシュー・シェパードさんは同性愛者であることを理由に殺害されたという痛ましい事件の被害者のかただ。

もぉ、なんだ。
世界はこんなにも「ヘイト」で埋め尽くされているのかって、軽い絶望すら感じるよな。

ヘイト・クライムの起きる原因

そもそもなんでこんなにもヘイト・クライムってのは起きてしまうのか。

ちっと調べてみたら、CNNが4つの理由に分類できるって分析をしてくれていた。

英語のサイトだけれども、Google先生がキッチリ翻訳してくれるのは助かるよね。

で、このサイトによると原因は以下の4つ。

(1) スリル
(2) 防御
(3) 報復
(4) ミッション

スリルはこの4つの理由の中で、個人的に最も忌むべき理由に感じられた。

要するに誰かを攻撃するっていうスリルを味わうために「ヘイト」を理由にしているってわけだ。
なんだその全く自分をコントロールしようとしていない状況。

他の「防御」「報復」「ミッション」は俺としては実のところ1つの理由に集約できる気がするんだよな。

防御は犯罪対象の集団が自分を攻撃してくる前に攻撃するって考え方で、報復は以前にその集団に攻撃されたことへの復讐をその攻撃をした本人ではなく、同じカテゴリに属しているとみなしたヒトにするってやつだ。
どちらもイスラム教徒に対する犯罪とかがそれにあたるらしい。

ミッションはより宗教的で、その犯罪を起こす義務があると考えて行われるものらしい。

この3つの理由の共通点。
あんたはどう感じる?

俺はこう感じた。

「正義」だ。

つまり世界中で起こっていると言われるヘイト・クライムの原因はスリルを味わいたいというクソッタレな理由以外は全て「正義」って概念が引き起こしているってことだ。

奴らは不当に俺たちを攻撃してくる。だから奴らを差別・攻撃することは「正義」だ。
奴らは俺たちを攻撃した。だから奴らを差別・攻撃することは「正義」だ。
奴らは存在そのものが邪悪だ。だから奴らを差別・攻撃することは「正義」だ。

もぉ、ここまで来ると、「正義」って言葉は俺たちにとって何なのかって考え始めちまうよな。

俺の感覚でこの「正義」って言葉はこんな言葉に置き換えられるような気さえしてくる。
「呪い」だ。

「正義」が「呪い」になった事件はヘイト・クライムだけじゃない。

木村花さんの痛ましい事件だって「正義」の意識が彼女への心無い誹謗中傷につながっていたってのは想像に難くない。

ヒトが地球で発展出来たのは虚構による団結が出来たからだ。

ただ、「正義」という虚構は団結とともに他者の排斥を生み出した。

そう考えると、ヒトという生き物は自らを発展させるために自らを排斥してきたって関係が見えてくる
何たる矛盾だ。まさに「呪い」そのものじゃないか。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちはこの「正義」という呪いから逃れる術があると思うかい?

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