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人対人 愛され続ける指導者の頭の中

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こんにちは!

とりあえず大きな声で返事すれば許してもらえると思ってる

おなじみDブルです!

今回は、自衛隊員から一転して、高校野球の監督を務められた惣田さんにインタビューをしてまいります!

今回惣田さんを知る知人からは、「もっとも選手からも親御さんからも信頼された監督」として紹介されました。お話を聞くのが楽しみ!

それでは、Dブルインタビュースタート!

【自己紹介】

D🐶:よろしくお願いします!

まずは、惣田さんのことを知らない方々へ自己紹介をお願いします!

惣田👨:こんにちは!
北海道根室市出身の惣田です。
札幌山の手高校野球部監督を歴任後、
現在は北海道教育庁に勤めています。

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【心をそろえる】

D🐶:ありがとうございます!札幌山の手って、あのラグビー日本代表主将として昨年のワールドカップ日本大会で活躍したリーチ・マイケルさん(東芝)の母校じゃないですか!

惣田さんの監督時代、野球部を指導するにあたり一番何を意識して選手たちへ指導していましたか?

惣田👨:野球の指導で一番意識していたのは「心をそろえる」ことです。
野球は、一人の勝手な行動、勝手なプレーがチーム全体の活動意識に影響し、チームの勝敗に影響を与えます。

D🐶:「心をそろえる」ですか。

(心をそろえるとは.........)

惣田👨:「心をそろえる」ための方策として、高校生ですから、学校生活から「教室内の周囲をよく見て、気を配り、クラスの仲間が何を考え何を望んでいるのか、感じること。」、
そして、
「感じたことに自分がどのように対応していくのかを考え行動する」ように伝えていました。そこから、周囲と協調し、学級で心をそろえて、お互いが同じ考えで進んでいくことが大事であること、感じてくれることを期待していました。
何度も様々な例を挙げて話しをし、学級活動が野球部の活動に生かせるように
「心をそろえる」ことが大事なことを指導していました。
また、野球部の活動では、以下のような指導をしてきました。
私が監督に就任したときは、練習着の着用がバラバラでした。
しかも、他校のネームが入った練習着を着用して練習していました(例えば、「駒大岩見沢」)。
水色や赤色、背中に自分の名前や好きな番号を入れたもの。
チームの方針ではなく、勝手に作って、自己満足の練習着を着用していました。
これでは、チームの心はバラバラで、自分の学校の名誉をかけた戦い(公式戦)には、勝てないことを強く感じました。
まず手がけたことは、練習着を「白」のみにしました。
この時に、強い反発がありましたが、練習着を「そろえる」ことは、
チームの心が「ひとつになる」きっかけであることを何度も説明しました。
選手は納得し、練習着は「白」のみになりました。

D🐶:なるほど。

惣田👨:次に手がけたことは、
玄関では靴を「そろえる」ことです。
部室を見ると靴が乱雑に脱ぎ捨ててありました。
靴をそろえることも、様々な例を挙げて伝えて納得してもらいました。
「靴をそろえると、心もそろう」という言葉もあるように、いつも自分の足を守ってくれる靴に感謝を込めて「ありがとう」の気持ちで、脱ぐときは「そろえる」ことを伝えました。
それから、部室を覗いたとき靴はそろっていました。
どんなことも、「そろえる」ことを強調し指導しました。
集団行動では、常に全員が同じ物を着用し、行動すること。
同じ考えで行動することを指導しました。
この成果は直ぐに結果となって証明されました。
監督就任、2度目の春季北海道大会でベスト4まで勝ち上がることができました。
どんな時も、部員全員が「心をそろえて」頑張って活動してきた成果だと思います。
この後、様々な「そろえる」ことは後輩に受け継がれ、数年後には「そろえる」話しをしたことがありません。先輩から後輩へ受け継がれた「心をそろえる」こと、惣田野球のひとつです。

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【5つの心構え】

D🐶:「心をそろえる」=惣田野球!(すごいわかりやすい!)

また、指導者を長年務められて、伸びる選手とそうでない選手の差はどう思いますか?

惣田👨:伸びる選手は「決して諦めない」気持ちを持って練習に取り組みます。
伸びない選手は「途中で諦めてしまう」ことです。

D🐶:諦めない!

惣田👨:また、伸びる選手は「明確な目標を持っている」、「積極的に行動する」、「有言実行する(言い訳をしない)」、「自己責任をとる(他人のせいにしない)」、「即断即決(ぐずぐずしない)」、この5つの心構えを持って活動しています。
センスは抜群だが、結果を出せない選手、頑張っているが、取り組み方に問題がある選手などには、「5つの心構えを持って、決して最後まで諦めない気持ち」を持って取り組むように指導していました。
「決して諦めない」気持ちが大事であることに気づいた選手が伸びたと思います。

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【筋書きのないの無いドラマ】

D🐶:5つの心構え、、、(Dブルはできていないかも...)

とても勉強になります!

惣田さんが思う、他のスポーツにない野球の良さはどんな点ですか?

惣田👨:私には中学生の娘がいます。
部活動はバドミントン部に所属し、生き生きとプレーしています。
親として嬉しいことです。本当は、野球をやって欲しかったのですが・・・。
バドミントンの試合を何度か観に行きましたが野球とは雰囲気が違います。
球場の雰囲気とアリーナの雰囲気は全く違いました。
「競技の場」と「観客の場」の距離感を感じました。
野球は近いと感じますが、バドミントンは遠く感じました。

競技の勝敗には、
「決められた時間内で勝敗を決める」もの、「回数を重ねて勝敗を決める」もの、
「時間を計測して勝敗を決める」ものなど、
その競技のルールに則って様々な勝敗の決め方があります。
決められた時間内で勝敗を決めるサッカーでは、試合終了1分前に5対0の点差があって、5点差をひっくり返すのは相当厳しいです。
では、回数を重ねて勝敗を決める野球はどうでしょうか。
5対0でも、勝っている方は9回に3アウトを取るまで、
負けている方は9回に3アウトを取られるまで、勝敗はわかりません。

D🐶:たしかにわからないです!

惣田👨:「野球は筋書きのないドラマ」、「野球は2アウトから」という言葉があるように、最後まで勝敗の行方はわかりません。
最近では、
夏の高校野球石川県大会決勝戦、
星稜高校対小松大谷高校の0対8から、星稜高校がひっくり返した試合は、他のスポーツにない野球の良さだと思います。
私も大逆転を経験したことがあります。
2005年の春季大会札幌支部決勝戦で、初回に7点を取られましたが、ジワジワ点を取り、最後はサヨナラゲームで優勝し、北海道大会出場を決めました。
翌日の新聞には「奇跡の大逆転」の見出しが出ました。野球の良いところです。

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【一人の社会人】

D🐶:奇跡の大逆転は痺れますね!

実は、今回インタビューをするにあたり、わたしの知人から惣田さんはもっとも選手からも親御さんからも信頼された監督。と紹介されました。生徒そして親御さんに信頼される指導者になれた理由はご自身で何だと思いますか?

惣田👨:私は16年、監督を務めましたが、選手と保護者と接するときは、教員として、指導者としてではなく、「一人の社会人」の意識を強く持って接してきました。
私は、野球部の指導者の時、「俺は監督だ」、「俺は学校の先生だ」と一度も考えたことはありません。
野球の指導に、監督や学校の先生という肩書きは必要ありません。
一人の社会人として接することは、社会人として当たり前のことを当たり前にやる。
学校の先生は、これが苦手な方が多いです。
社会人としてやらなければならないことを自分の都合で、
「これはやって、これはやらない」という先生が、私が勤めていた職場にはいました。
具体的には、遠征費、部費など、お金を負担していただくことが多い中、遠征費を負担していただいたら、必ず活動報告と収支報告をしていました。
1泊2日の遠征でも、
必ず遠征後の翌日には保護者に報告していました。
部費は3月31日で締めたら、会計監査を教頭にお願いしていました。社会人として当たり前のことです。
また、年間予定表、月間予定表を作成し、月間は日々の活動時間を細かく設定して、選手、保護者に渡していました。
4月の初めての保護者会では、冬季間に取り組んできたことを作成した資料を基に説明します。
特に、選手が取り組んできた様子をきちんと説明し、冬季間に成長した成果も合わせて報告します。
一人の社会人としての意識を強く持ち、コツコツと取り組んできたことが、選手と保護者の信頼を得られることにつながったと思います。

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【欲望を育てる】

D🐶:指導者としてではなく、「一人の社会人」という言葉に身が引き締まりました。(ビシッ!)

惣田さんは、野球部監督になるために、自衛隊を辞めて教員試験に挑んだものの不合格。しかし、諦めずにタクシーの運転手をしながら次の教員試験のために勉強を続けたとお聞きしました。挑戦し挫折を知る惣田さんは挫折を乗り越えるために必要なものは何だったのでしょうか?

惣田👨:挫折を乗り越えるために必要なものは「決して、諦めるな❗️」と自分に言い聞かせて、頑張り続けることです。
目標に向かう過程の中で、やめたくなる時もある、諦めたくなる時もある、別の道を考える時もある。
しかし、目標を決めて、その着地点に向かう気持ちの原点を再確認し、頑張ることです。
悩み、苦しみ、マイナスのことを考えても、前には進みません。
前に進む力を持っているのは、自分自身が決めた目標達成への欲望だと思います。
日々の活動から欲望を育て、目標達成に向けて、頑張り続けることが大事だと思います。

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【涙を共に流せる幸せ】

D🐶:諦めないことの大切さは先ほどもおっしゃっていました。ご自身の思いが込められていると思うと本当にかっこいいです!

現在、指導者不足が各学校で深刻化していますが、惣田さんが思う指導者の素晴らしさを教えてください!

惣田👨:最後は、勝っても負けても、選手と保護者と一緒に達成感の涙を流せることです。
3年生最後の試合終了のサイレンが球場に鳴り響く中、彼らが一生懸命に甲子園を目指し、頑張ってきた姿が目に浮かび涙が溢れてきます。控え室では、部員全員がお互いの健闘をたたえ、涙を流しています。勝った時も負けた時も、最後は同じ光景を見てきました。
最後に球場を後にする時、選手と保護者の方々は必ず言います。「3年間、ありがとうございました❗️」
3年間、野球を通して育てて「良かった」と思える瞬間です。

D🐶:ありがとうございます!

まさに、“指導者の指導者”!

Dブルも、ものすごく勉強させてもらいました!

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【プロフィール】


・惣田進吾(そうだ しんご)
・1969年11月27日生まれ
・北海道根室市出身
・学歴:根室高校→北海学園大学
・職歴:根室市役所(正規・行政職)→航空自衛隊(電気整備員)→札幌市役所(臨時・運転手)→(株)ホテル鹿の湯(営業部)→明星自動車(株)(タクシー乗務員)→札幌山の手高校(教員)→北海道教育庁(行政職)
・野球歴:小学4年生〜

【一般社団法人日本未来スポーツ振興協会】

各家庭における経済的事情・環境的な事由により、スポーツに取り組むことが難しい子どもたちへ、スポーツを始める為のきっかけづくり、続ける為のサポートとして用具提供を行います。誰もがスポーツを楽しめる環境づくりをサポートし、年々減少し続ける国内スポーツ競技人口の増加と共に、一人ひとりの豊かな人格形成と成長を目指します。
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HP:https://jf-sports.or.jp
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