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活気

昨夜、雑誌を見て、
目をつけていたお店を訪れました。

そこは閑静な住宅街の一角にある
ビストロのお店。

僕が住んでいる地域は、
自動車での移動が基本の車社会ですので、
駐車場が8台完備されていることは
評価できる点でした。

18時30分に予約の電話をして、
19時過ぎにお店に入りました。

店内は明るく、
ホフホワイトを主にした色使いで
緑色を基調とした絵や植物を
効果的に配置した
落ち着いたトーンにまとめられていました。

僕らが訪れた時点では、
他にお客様はいらっしゃらず、
貸し切り状態でした。

いくつかコースを選ぶこともできましたが、
アラカルトで注文することにしました。

初めて訪れたお店では、
きまってアラカルトで
好きな料理を頼むことにしているからです。

結果的に、以下の料理を頼みました。

前菜の5種盛り合わせ、
リヨン風サラダ、
金時人参のポタージュ、
真鯛のポワレ、
飛騨牛のステーキ、
スイートポテトのバニラアイス添え。

飲み物はグラスワイン2杯と
ソフトドリンク1杯。

料理はおいしく、これだけ食べて、
2人で10,000円弱なのですから、
コストパフォマンスも
十分良いお店と言えます。

ただ、1点気になったことは、
お店に活気がないことでした。

たまたま昨夜は、僕らの他に
お客様がいなかったことも
大いに影響しているとは思いますが、
広々とした店内が
あまりにもシーンとしていると、
食事をしていても、味気ないと
感じてしまいました。

一方で、
ワイワイガヤガヤしているお店で、
食事をしていると、
うるさいなぁと感じることもありますので、
人間は本当にないものねだりを
してしまう自分勝手な生き物だと
いうことが分かります。

でも少し考えてみると、
そのような雑然とした騒がしさは
調味料のように、食事にアクセントを
加えてくれているのかもしれません。
活気があるお店で食べる料理は、
おいしく感じますから。

お店を営まれているご夫婦(?)も
身体中からエネルギーが
ほとばしっているようなタイプではなく、
ほっこりした雰囲気を
お持ちの方々だったので、
それもお店の静けさに輪をかけていました。

お祭りだって、
ただでさえ狭い幅の
道路の両脇に屋台が
ずらーっと並び、
より狭くなった道に
たくさんの人がひしめきあって、
活気が溢れているから、
気分が高揚するのでしょう。

たまに、ナイフとフォークの音しか
響かないような格式高いフレンチで、
静かに食事をするのはよいですが、
店員さんと来ているお客様が
紡ぎ出す音がワイワイガヤガヤとした
活気を作り、その中で食事をするのも
よいものなのだなと見つめ直す
きっかけになった夜でした。

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