見出し画像

年齢と向上心

年齢と向上心に逆相関の関係なんてない。

すなわち年齢が上がれば上がるほど、
向上心は下がっていくなんてことはない。

『もうすぐ50歳に手が届きそうな年齢だし、
僕は現状のまま、
同じような仕事を日々続けて、
なんとかやっていきたいんです。

今でも色んな種類の仕事に対応しなくては
いけないのに、それ以上に新しいことにも
取り組んで欲しいと言われても。
新たなことに取り組もうとする
やる気もありませんし。・・・』

彼と僕との40分間の話し合いは、
1mmも前進することなく、終焉を迎えた。

はっきりと分かったのは、
50歳に手が届きそうな年齢の
彼の身体の中からは、
向上心というものがすっぽりと
抜け落ちてしまっているということだった。

今後20年以上はある(と思われる)
余生を過去に蓄積してきた貯金に頼って
生きていこうとするって
本当にそれでよいの?
楽しいの?幸せなの?

彼と話している途中で、
僕は何度も何度もそんな疑問を
頭に思い浮かべては
口にすることなく、そっと胸にしまった。

そういう生き方も
選択肢の一つなんじゃない?
と言われれば、そうなのかもと
納得せざるを得ないのだが、
現在の僕にはその彼の姿が
まったく魅力的には映らなかったし、
いくつになってもそのような状態に
自分はなりたくないと痛感した。

もっと色んなことを知りたい、
もっと色んな場所へ行きたい、
もっとおいしいものを食べたい、
もっとオシャレな格好をしたい、
もっと、もっと、もっと・・・

そんな向上心の衰えを
「もう私も45歳だし・・・」というように
年齢のせいにする人は多い。

ちょっと待って。

世の中を見渡せば、
70代、80代の方々がタブレットや
スマートフォンを身体の一部のように
使いこなしていたり、
60代の夫婦がお互い小洒落た格好をして、
食べログで評価の高い、
新しくオープンしたカフェやレストランで
食事を楽しんでいたりするのに。

僕は50歳、60歳と年齢を重ねていっても、
向上心を持ち続けているオヤジになりたい。

将来、生まれてくる自分の子供たちに
年齢と向上心が逆相関ではないことを、
体現するためにも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?