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NOMAyado column

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兵庫県と徳島県、4年間の2拠点生活を経て、2022年1月から始まった宿プロジェクト。思いをカタチにしていく中で、何を考え、心がどう反応したのか、ありのままの記録と、宿をやっていく…
運営しているクリエイター

#価値観

大切なことは、旅が教えてくれる

大きな台風が近づきつつある。 とりあえず、宿に閉じ込められてもいいように備蓄食料の買い出しと、懐中電灯を手に入れておくことにした。ネットで気象庁のLIVE会見をみたり、地域のハザードマップを確かめたり、宿をやっている以上、自分だけのことでは無いという意識が芽生えてきた。 先日の日向灘の地震の時もそうだったが、こうした災害リスクがあると予約は入らないし、例え入っていたとしてもキャンセルになることも。自然の脅威が宿の運営に大きな影響を及ぼす、考えてみれば当たり前のことなんだが

私のラスタファリズム

行きたかった映画「ボブマーリー・ONE LOVE」をようやく見ることができた。 最初は、ボブを演じたキングズリーの顔にギャップを感じ、入り込めなかったのだが、ジャマイカなまりの話し方や、少ししゃがれたような独特の声もそっくり、さらに歌唱シーンも秀逸で、次第にそんなことは気にならなくなっていった。ミュージシャンたちが集まり、ボブがアコギで歌い始めると、ドラムがリズムを与え、ベースやギターがボブの歌に命を吹き込んでいく。やがてスタジオ全体が一体となってレゲエに包み込まれていく様

「戦略」が無いとダメですか!?

最近サッカーを見ていると良く耳にする、「戦略」や「戦術」 一般のサポーターからも、今のサッカー日本代表には、戦略はあるが戦術が乏しいなんていう声が出るようになった。 この「戦略」と「戦術」、最も声高に語られるのがビジネスの世界。 確かに効率的で賢そうに聞こえるが、その正体はいかなるものなんだろうか? 目的に対して、成功のための方向性や考え方を示し、全体像を見据えながら練るのが「戦略」。その「戦略」を実行するための具体的な行動や手段、実際のオペレーションが「戦術」。 ・・

理想を現実に

お客様の到着を待ちながら、過去に書いたnoteの記事を読んでいる。 まだ、このNOMAyadoの影さえも見えていなかったコロナの時代、次々と映像仕事が中断し、悶々とした日々を送っていた頃に書いていた記事の数々。 コロナ禍で家に居ても、何かできることはないかと考え、文章を書くというスキルをとにかく磨こうと「2拠点生活のススメ」というタイトルで、日々感じることをnoteに綴ることにした。 旅先でも、体調不良でも、例えどんなに忙しい日があっても、とにかく1日も休まずに1年間3

マイノリティという価値

先日、初めて男性一人旅のお客様をお迎えした。 鳴門に来られた目的をお聞きすると、お仕事での滞在とのこと。何でも鳴門で廃校になった建物を県外の方にも魅力溢れる楽しい場所に変えるというプロジェクトに関わっていらっしゃるらしい。 私が長く2拠点生活をしているということで、意見を聞かせて欲しいと言われ、雑談混じりに思っていることをいろいろお話しした。 鳴門は、有名な観光地と比べると確かに魅力は薄いけれど、海も山も川も有り、自然環境は抜群、しかも食においては魚も野菜も肉も安くて新

クリエイティブで行こう!(徳島宿プロジェクト)

新年明けましておめでとうございます。 2023年の幕開けは元旦から鳴門へ入り、お正月休みの職人さんたちに替わって、改装作業が進むNOMAYADOの客室や水回りなどの漆喰塗りに精を出してきました。あちこち筋肉痛は残っているものの、頭を空にしてただひたすら集中してカラダを動かしたせいか、妙に清々しい気分に。これはこれで、新しい挑戦を始める新しい年に相応しい気持ちが整ったような気もしています。 お正月にはすっかり乗り遅れた感もありますが、気が付くと巷では恵比寿さんが始まっており

Everything’s going to be alright (徳島宿プロジェクト)

初めてのことをやるのだから、不安や心配事が付きまとうのは当然。 懸命に歩むことで、大概の不安は自然と消えるものだが、歩みが弱まると日常の些細な問題が引っかかって頭を巡り、漠然とした不安という奴が忍び寄ってくる。 頭の中だけで何とか解決しようと焦ると、今度は無性に誰かの評価が欲しくなり、自分に近しい意見をあちこちから集めたり、「いいね」を漁ったりする。 そしてそれこそが、また不安を作り出す・・・という、堂々巡り。 振り返れば、 コロナ禍で不況に陥っている人間が、同じく不況

ひとり旅してますか? (徳島宿プロジェクト)

昔々、若かりし頃にはよく一人旅をしたものでした。 親友からのエアメールに触発されて、アジア放浪の旅に出たり、北海道の自然に魅了され、酪農家でアルバイトを始めた事もありました。お気に入りの音楽を道連れに、映画を見るかのように車窓を楽しみ、知らない街を浮かれ気分で散歩する。 まるで自分の好奇心とデートをするような時間。 今思うと、それは自分を見つめる かけがえのない時間だった気がします。 やがて仕事にも就いて、結婚。 特にフリーランスに成ってからは、なんとなく一人旅を封印し