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さようなら 開店日記 【古本屋開店日記:終】

こんばんは。世界。

「古本屋開店日記」と銘打って、note に向かってキーを叩きはじめたのは3月19日のこと。今から3か月と10日ほど前のことだ。オープン予定までおおよそ2か月だったあの頃。世の中の誰でもない、誰も求めていない、ただただ夫婦で勝手に定めた2023年5月のオープンという目標。それまでの怒涛の日々を!その苦悩の道のりを!ブレがちな道筋の後筋を!単時的な喜びや霞のような達成感を!そして、それらが混然と積み重なった、いや、ただの「混然サラダ」みたいな状態でも強引に確定させるオープンという事象の存在を!!!!そんなものたちを記録すべくはじめたのが「古本屋開店日記」なのでした。

それは、開店直前まで断続的に書き綴られ、絶望と希望のサンドイッチみたいな開店日をお知らせし、いざ開店しましたよ!お待たせしました!いや、待ってなかったかな。でもいいよ!わたしたちがんばったの!未来の私たち、今の私たちを愛でてあげて!みたいな感じで開店のその日まで指数関数的に盛り上がる、疲労とは逆関数的なテンションで書きあげられる、そんなものになるはずなのでした。

ところがどうでしょう。6月29日の今時点で、正直に申します。


もうオープンしているのです

告白します

5月31日に オープン したのです

・・・・・・・・・

もっといえば、5月26日には地元の方々向けにプレオープンしました。いや、実は、さらに二日さかのぼること5月24日には、近所の方向けに手紙を配り、シークレットのプレプレオープンまでしていました。もうオープンしまくり。開店しまくり。開店の on parade です。on parade って素敵な英語ですね。パレードがオンって素敵です。大名行列・総出演・全力祭り・おどらにゃそんそん、みたいな感じです。開店日記を一切無視した、あるものをないものとして扱う暴挙の on parade、開店の気狂いピエロみたいな感じです。意味が分かりません。分からなくなりました。

とにもかくにも、古本屋開店日記はもう書けない
私には、もう、書く資格がなくなったのです。
それを、ここに、ご報告すべく、いま、懺悔のキーを叩いているのです。


そんなわけでみなさま
この記録されることが許されなかった記憶たちを
あの頃の私の無作為の罪を
この場にどうぞご一緒に
軽やかに棄てていきましおおおおお

諸行無常のあちらのほうに
ずずずいっと流し込み
みなさまそれぞれの日々を
存分に
愛でて参りましょおおおおお

最後にみなさまご一緒に
上々颱風『仏の顔もIT’S ALL RIGHT


またいつか
素敵な日々の素敵な隙間でお逢いしましょう。
Chao!

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