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10分くらいでわかる2021年10月リリースのCC 2022の新機能・機能強化(Illustrator、Photoshop、InDesign、Adobe Fonts)
Adobe MAX 2021のタイミングでCC 2022がリリースされました。Illustrator、Photoshop、InDesign、Adobe Fontsについて「何が変わったのか」を10分で理解できるようにまとめてみました。
Illustrator
Illustratorのバージョンは26になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1636478146268-dykhPUBgvX.png?width=1200)
目玉は[3Dとマテリアル]効果
(互換性のため、従来の機能も「クラシック」として残っている)「山路を登りながら」のサンプルテキストがデフォルトでOFFになりました(意図せず「山路を登りながら」が制作物に残ってしまう山路問題の解決の糸口に)
Adobe Fontsの自動アクティベート機能がようやく追加。ただし、デフォルトではOFFなので環境設定で変更が必要
別記事に詳しくまとめています。
Photoshop
Photoshopのバージョンは23になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1636478158547-DXUVJfTn8r.png?width=1200)
ニューラルフィルター(の進化)
すでに各所で話題になっていますが、追加された新しいフィルターが評判です。
風景ミキサー(Landscape Mixer)
調和(Harmonization)
カラーの適用(Color Transfer)
フィルターによってクラウドでなく、ローカルで実行するようになりました(通信環境が悪くても使えるように)。
風景ミキサー(Landscape Mixer)
非常に話題になっているデモ向け機能…w
プリセットの画像を使って、“いい感じ”に合成してくれます。次のようなパラメーターでの調整も可能。
日の入り
春
夏
秋
冬
![](https://assets.st-note.com/img/1636482831751-vmeVg2ekJY.png?width=1200)
竹林をぱっと雪景色にしたり、
![](https://assets.st-note.com/img/1636482787875-OrQ14AHu9r.png?width=1200)
砂漠を緑化するのも一瞬です。
![](https://assets.st-note.com/img/1636482806175-iqtSH45Kfg.jpg?width=1200)
調和(Harmonization)
PSDファイル内で指定したレイヤーに合わせて画像を馴染ませてくれる機能です。従来からある[カラーの適用]のAI版と言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1636483840193-HOoAxUYsvj.jpg?width=1200)
スライダーバー形式の調整コントロールで微調整することも可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1636483749851-yPEY9nSPXQ.png?width=1200)
カラーの適用(Color Transfer)
参照画像から画像に適用します。
![](https://assets.st-note.com/img/1636484594597-oZuSRV0bk8.jpg?width=1200)
オブジェクトファインダー
自動選択が次のように進化しています。
[A]被写体を選択:カンバス内で自動認識
[B]オブジェクト選択ツール:ドラッグした領域で自動認識
[C]オブジェクト選択ツール+オブジェクトファインダー:カンバス内で複数の被写体を自動認識し、マウスオーバー(ホバー)で選択
![](https://assets.st-note.com/img/1636479040845-g0oRR4jaCa.png?width=1200)
[レイヤー]パネルで[すべてのオブジェクトをマスク]を実行すると、オブジェクトごとにマスクされ、別レイヤーになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1637264736339-G3NRJQL86S.png?width=1200)
グラデーション
グラデーションに3つのオプションが追加されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1636479619047-LKJ3vHDXJc.png?width=1200)
左から、知覚的、リニア、クラシックです。
![](https://assets.st-note.com/img/1636479590200-LMDeQttXuj.png?width=1200)
白黒だと、さほど…?という感じですが、次のようなカラーだと顕著です。一番右のクラシックでは、中央部分が“くすんで”しまっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1636514935998-ombZ3DrMMQ.png?width=1200)
当然ながら下位互換性はないので注意したい。
Photoshop2022ドキュメントは、以前のバージョンで開くとこうなるのでご注意めされい
— やも🐸アブラのレタッチ鰤🇯🇵ゲコリノフ (@yamo74) October 27, 2021
左:2022
右:2019 pic.twitter.com/nszSLnpwpX
Illustratorからのコピー&ペースト
IllustratorのアートワークをPhotoshopにコピペする際、スマートオブジェクト、ピクセルなどの選択肢しかありませんでした。
Photoshop 2022(23.0)でペーストすると、[ペースト]ダイアログボックスで「レイヤー」を選択できるようになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1636479959164-mPEPS4i8kF.png?width=1200)
「レイヤー」を選択すると、オブジェクトごとにレイヤーになり、Photoshopでパスも再編集可能です。
この進化はちょっと驚き!!(IllustratorからInDesignへ…が欲しいですよね)
![](https://assets.st-note.com/img/1636480021965-8C0Jm6ttYp.png?width=1200)
コンテンツ認証情報(Content Credentials)
Photoshopでの修正履歴を参照できるようになっています。
β版扱いのため、利用するには、環境設定で[コンテンツ認証情報を有効にする]オプションをオンにし、再起動する必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1636480346924-jEFpKSFLsN.png?width=1200)
[Content Credentials (Beta)]パネルの[Preview]ボタンをクリックすると、別途、[Content Credentials (Beta)]というウィンドウが開き、次の情報を確認できます。
Produced with:制作したアプリケーション
Edits and Activity:編集履歴
Asset Used:利用した素材
Produced by:制作者
![](https://assets.st-note.com/img/1636481056392-voQEpyTvB1.png?width=1200)
[プロパティ]パネルでの文字関連の実装
[プロパティ]パネルが再構築され、パネル下部に[東アジア言語の機能]セクションが追加されました。
文字ツメ
組み方向の切り替え
縦中横
縦組み中の欧文回転禁則
![](https://assets.st-note.com/img/1636490316965-UBdopiwoBQ.png)
トラブル情報
すぐに修正されるとは思いますが、あれ?と思う方はチェックされてください。
アップデート後に普段できた操作ができない
別アプリで作成したTiffファイルを開けない。「ドキュメントの種類が適切ではありません」というエラーになる
マウスホイールでのズームショートカットが遅延する
タッチスクリーンを利用するとクラッシュする
InDesign
InDesignのバージョンは17になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1636478171150-DoMrHnGQhr.png?width=1200)
用語の変更
「マスターページ」が「親ページ」になりました。「マスターページアイテム」なども同様です。
![](https://assets.st-note.com/img/1636488921073-2WYSGDcy6M.png?width=1200)
画像から抽出
画像から「カラーテーマ、シェイプ、文字」を抽出するAdobe Captureの機能をInDesignから利用できるようになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1636489095274-9Mfzjwfweq.png?width=1200)
カラーテーマ:配色パレットの作成
シェイプ:ベクトル化(モノクロ)
文字:
このうち、[文字]が要注意です。ローカライズとして[フォント]が最適でした。
テキスト情報は抽出できません(=OCR機能はない)。
類似フォントの対象は欧文フォントのみ
[CCライブラリ]パネルの下部の[+]ボタンをクリックし、[画像から抽出]をクリックして呼び出すこともできます。
![](https://assets.st-note.com/img/1637072062987-Y5K2IDzbBu.png)
UIの拡大・縮小
IllustratorでCC 2018から実装されていたスケーラブルなUIがInDesignにも実装されました。
下のスクリーンショットでは2段階ですが、お使いのモニターによって段階は異なります。変更後には、InDesignに再起動が必要です。
![](https://assets.st-note.com/img/1636489419459-KwBdwjnTCJ.png?width=1200)
いかんせん極端というかメニューバーのテキストとのバランスが悪すぎ… ちょっとだけ大きくできたらいいのに…と思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1636490527682-Tm8G9e8HAF.png?width=1200)
Illustratorショートカット、Photoshopショートカット
少し前のInDesignから「Illustratorショートカット」「Photoshopショートカット」が用意されていますが、InDesign 2022ではIllustratorアイコン、Photoshopアイコンで変更できるようになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1637071726111-IuPwWe7hqQ.png?width=1200)
「Illustratorショートカット」「Photoshopショートカット」が使いものになるかは…について「話は別」です。私(鷹野)の意見は逆で、InDesignに合わせて、Illustrator、Photoshopの方を変更するのがよいと考えています。
バグフィックス
透過PNGを配置すると、透過部分が黒くなる仕様は、InDesign 2022で解決されています。
バネ仕掛け(spring-loaded)機能が微調整されているようです。
「バネ仕掛け(spring-loaded)のツール切り替え」といえばPhotoshopですが、InDesignでも可能です。
— DTP Transit (@DTP_Transit) November 16, 2021
例:Tキーを押し続けている間のみ[文字ツール]、Tキーを離すと元のツールに戻る pic.twitter.com/yRp5aTdUe1
必要システム構成
現時点ではmacOS Monterey(12)には非対応です。
https://helpx.adobe.com/jp/indesign/system-requirements.html
クラウド関連
Illustrator、Photoshopに[コメント]パネルが付きました。クラウド共有したドキュメントへのフィードバックをアプリケーション内で確認できるようになっています。
Adobe Fonts
新書体が多く追加されています。
個性的な「ヒグミン」
毛筆フォントメーカー「昭和書体」の「黒龍爽」と「心龍爽」(『鬼滅の刃』で採用されているフォント)
大日本印刷の「秀英にじみ初号明朝」と「秀英にじみ明朝」
Font1000のフォント34種。
新書体をまとめたPDFのダウンロードが可能。
新しく加わったAdobeFontsです。Adobeの新作「ヒグミン」は超個性的。Font1000で人気のAB Aki。鬼滅の刃で有名な昭和書体の筆文字、黒龍爽なども便利ですね。黒龍爽は従来の製品版よりも、カスレが控えめで動画に使用しやすい工夫がされているようです。 pic.twitter.com/KlPay61lpq
— フロップデザイン⌘フォントデザイナー (@flopdesign) October 29, 2021
「黒龍爽」「心龍爽」
「黒龍爽」と「心龍爽」のように「爽」がついているフォントではアンカーポイントの数が抑えられています。
![](https://assets.st-note.com/img/1635503002897-g97x6b8glm.jpg)
ダウンロード
![](https://assets.st-note.com/img/1636480177074-RSDtf4A6T8.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1636480205500-EfxsIkdB2n.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1636481433320-ngUY12SqUC.png?width=1200)
ここから先は
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