Illustratorでの［選択ツール］への切り替え

Illustratorでの［選択ツール］に切り替えるには次の方法があります。

• Vキーを押す

• （テキスト入力中は）⌘ + returnキー

• （テキスト入力中は）escキー

「これでいいじゃん」と思うところですが、次のような問題があります。

• テキスト編集中だと文字として「V」が入ってしまう

• ⌘ + returnキーを押すには両手が必要（マウスから右手が離れる）

• テキスト編集中以外でescキーを押しても、［選択ツール］にはならない

つまり、どんな状況であれ、［選択ツール］に切り替える方法が欲しいということです。

controlキーのダブルタップで［選択ツール］に切り替える

controlキーのダブルタップで［選択ツール］に切り替えられるように、Keyboard Maestroで次のように設定しました。

• 「Hot Key Trigger」でなく、「USB Device Key Trigger」を選択し、controlキーを選択し、「is tapped twice」に変更します。

• Karabiner-Elementsを入れている場合には「Karabiner DriverKit VirtualHIDKeyboard 1.6.0 Right Control」のように表示されます。

• 次のソースコードは［選択ツール］に切り替えるJavaScriptです。

app.selectTool('Adobe Select Tool');

Keyboard Maestroを使わず、SPAiなどをお使いの方は、このソースコードをテキストファイルにペーストし、「.jsx」の拡張子を付けて保存してください。

JavaScriptの中身

ツール切り替えにJavaScriptを利用できるようになったのはIllustrator 2020から。
したたか企画さんが編纂されたNotionドキュメントにまとまっています。

IllustratorスクリプトのexecuteMenuCommand(menuCommandString)の動作確認を500件くらいした。ぼかしガウスなどSDKの記述が間違っている部分も何件かあったから，多分このリストが世界一詳しいと思う。リピート関連コマンドも追加した。

[Illustrator Reference](https://t.co/8d2GGaJ9ls)

— したたか企画 (@sttk3com) February 13, 2021

過去にこちらの記事でも書いていました。

JavaScriptの指定

このマクロでは、したたか企画さん謹製のKeyboard Maestroプラグイン MaestroPackの「Ai Execute Jsx Text」アクションを使っています。未導入の方は、単品でなく、まとめて購入するのがオススメです。

MaestroPack｜したたか企画｜note

USB Device Key Trigger

Triggerのリストの下から4番目にあります。

「with these modifiers」と組み合わせることで「⌘ + control + shift + クリックでクリックしたオブジェクトをキーオブジェクトにしつつ、中央揃えで整列」のような応用が可能です。

備考

以前、InDesignでの［選択ツール］への切り替えについて記事にしたのですが、それのIllustrator版です。

ダウンロード

Keyboard Maestroのマクロです。