Illustratorのツール選択のキーボードショートカットの自由度を高める
まずは基本
説明するまでもなく、IllustratorではVキーで[選択ツール]、Pキーで[ペンツール]、Iキーで[スポイトツール]のように、ひとつのキーを叩いてツールを切り替えることができます。
しかし、Illustratorには86個のツールがあり、アルファベットすべてを使っても足りませんので、[アートボードツール]などは、shiftキーを組み合わせて「shift + Oキー」で呼び出します。
何が問題なのか?
たとえば、選択しているテキストに[スポイトツール]でカラーを適用したいとき、Iキーを押すとテキストとして挿入されてします。
JavaScriptを使う
Illustrator 2020から、ツールの切り替えにJavaScriptを利用できるようになっています。
マクロ(1)
そこでKeyboard Maestroの出番です。
次のようにマクロを組めば、自由にキーボードショートカットを設定できます(私は左手だけで使えるようにcontrol + Eにしました)。
ほかのツールで使いたいときには、「Adobe Eyedropper Tool」を書き換えます。
app.selectTool('Adobe Eyedropper Tool');
Keyboard Maestroは直接JavaScriptを書くことができないので、AppleScript経由で実行できるように“おまじない”的なアクションを入れておきます(こちらはノータッチでOK)。
tell application "Keyboard Maestro Engine"
set executeJS to getvariable "Jsx_code"
end tell
tell application "Adobe Illustrator" to do javascript executeJS
マクロ(2)AppleScript
「Execute an AppleScript」アクションを使う場合には次のように記述します。
tell application "Adobe Illustrator" to Select Tool tool name "Adobe Eyedropper Tool"
マクロ(3)プラグイン
したたか企画さんのKeyboard Maestroプラグインを入れている場合には、むっちゃシンプル。
今後もKeyboard Maestroを使って行こう!!という方は、ぜひとも購入すべきプラグインです。
マクロのダウンロード
上記3つのマクロが入っています。
ほかのツールはどう指定する?
したたか企画さんがNotionにてまとめてくださっています。
こちらの「toolName」をコピー&ペーストします。
トリビア:なぜ、Iキー?
[スポイトツール]を呼び出すキーボードショートカットは「Iキー」です。これについて、次のように予想しています。
・[スポイトツール]の英語名はeye dropper tool
(直訳すると目薬/点眼器ツール)
・eye=I(発音が同じ)
番外編:キーは大文字?
iOS 9からキートップが小文字になりました。
よくよく考えるまでもなく、「タップすれば小文字、shiftキー/caps lockで大文字」ですので、キートップが小文字なのは当然と言えます。
Illustratorのツールのキーボードショートカット表記も検討の余地がありそうです。
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