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【あか】三竿健斗、25歳で背負う進歩の責任
2022年シーズンJリーグが開幕して公式戦3試合で1勝2敗。
決して良くないスタートだが、正直にいうと鹿島のスロースターターぶりからすれば例年通りといったところか。
どちらかというと結果ではなく内容が問題だ。
ホーム開幕戦で川崎に惨敗。J1で最も若い平均年齢24.45歳という若さが明確に出た試合だった。
まだ3試合しか観てないし、何と言っても新監督レネ・ヴァイラーがまだチームに合流していない。チームの評価を下すには早すぎる。
それでもここまで観たの中で今季の中核を担うのは三竿健斗だと感じた。
三竿に課せられた進化の責任
今季ここまでの3試合全てでCB起用。臨時で指揮をとる岩政コーチの新たな試みとして、今季の目玉になっている。
ヴェルディ時代や鹿島入団初年度は何度かCBでの起用もあったが、スタメンとしてしっかりCBを務めるのは初めてになる。
キム・ミンテは新加入。林は怪我。主軸として期待された関川は川崎戦で若さを露呈した。
CBの選手層が薄いというのは、鹿島では許されない事態だ。三竿は間違いなくそこを率いる役目を担わされる。
ここまでのパフォーマンスは上々だ。
川崎戦の後半では抜群のキャプテンシーでチームに喝を入れると、ボランチ出身CBならではの球の運び役を全うした。
ビハインドもあって無理をしていた部分もあったのだろうが、あの試合に限っていえば見事な無茶の行使だった。川崎の第1プレッシャーラインを独力で突破し、ハイラインを保って相手のプレーを窮屈にする働きには現代フットボールの理想的CB像を見た。
とはいえ、まだまだその進歩は発展途上。”CBの三竿”を知らない相手チームがしっかりスカウティングすれば、その判断はより難易度を上げるだろう。
元々ボランチの中でも守備的な役割を担うことが多かった三竿だけに、相手がハイプレスをかけてくればどうなるかはまだわからない。それら全てに完璧な判断を下すのは難しいだろう。
それでも、トップレベルのCBはその判断を間違えない。三竿にはそこまで最短距離で行ってもらう必要がある。
鈴木優磨・樋口雄太が加わった前線の破壊力はこれまでの試合でも明確に厚みを見せている。今季のチームに欠けているのはチームを縁の下で支える大きな土台だ。
その重責を25歳のプレーヤーに一任するのは酷な話だろう。
だがやってもらわなければならない。小笠原満男の隣でプレーした現鹿島では唯一の存在。2020年で2年間キャプテンを務めた現・選手会長には、それすら乗り越えるストーリー性がある。そして三竿はそういうのがよく似合う。
まだ3試合。これからさらに苦難もあるだろう。
三竿がどう乗り越えるのかに鹿島の今季がかかっている。
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