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ほどよい曖昧さが秘訣?公平さの強み(1,250字)

VIA-ISで定義されている24の人格徳性的強みのひとつは「公平さ」。
正義の美徳に分類される。

運営として参加している強みの対話会で取り上げた。


●VIAの「公平さ」とは?

VIAの公式サイトによると以下のように書かれている。

公平性とは、個人的な感情に他人に対する判断を偏らせないよう、人々を公平に扱うことです。あなたはすべての人に公平なチャンスを与えたいと考えており、すべての人に平等な機会があるべきだと信じていますが、ある人にとって公平であることが他の人にとって公平ではない可能性があることも理解しています。

VIA Institute on Characterサイト CHARACTER STRENGTHS
ALL 24 CHARACTER STRENGTHS
FAIRNESS

そして、「正義の観点」と「思いやりの観点」があるそうだ。
個人的な感情は置いておいて、規則に照らして判断する観点と
相手の立場に立って、個々の事情を配慮する観点だ。

まぁ、そんな気もするけど、なんだかピンとこない。

●割り勘にあらわれる「公平さ」

そこで、割り勘について考えてみた。

例えば飲み会。
大酒飲みも下戸も大食漢も少食もいる。
遅れてくる人もいれば
職場の上下関係や給料の違いもある。

全員一律という場合もあれば
飲んだり食べたりした量を斟酌したり
先輩や年長者、上司が多めに出したり

いろんな割り勘方法を、私たちは経験していた。

そんな割り勘に潜む公平さについて探ってみると
私が気にしているのは
負担感なのかなぁということだ。

同じ金額でも人によって負担感は違うと思う。
その感覚は飲食の量でも変わるかもしれないし
飲み会を断る自由がないことかもしれない。

もちろん、実際のところはわからない。
だけど、知っていたり想像できる範囲で公平にしたい。

酔っ払っていても
私たちは公平さを望んでいる。

それは、飲み会を楽しい気持ちで終わりたいからだ。

●公平さをほどよく発揮するには?

話しているうちに、全てをきっちり公平にするのは無理だよね、という話にもなった。こだわってると決まらない。現実問題として、支払いには期限があるのだ。

また、自分の意見が通らないことは不当に扱われていることとイコールではない。
意見を言う機会があり、真面目に聞いてもらえたという実感があれば、公平に扱われたと感じる。
公平に扱われることによって、自分を尊重してもらえていると感じるのかもしれない。

一方で、先に引用した文の最後に、全ての人が等しく公平に扱われるのが難しいこともわかっているのがVIAの公平さだ。
公平に扱う側も扱われる側も、この曖昧さというか幅を許すことが重要だ。

●全体と個々の両方に目を向けてバランスをとる

対話の中で
公平な場だと感じられる場は、信頼できるし安心できる、という話があった。

公平な場は、そこに集う人々が、それぞれに公平さを大切にすることで作られる。

そしてそれは、自分と相手という関係にとどまるのではなく、自分が属している集団の在り方としての公平さを視野に入れているのだ。


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