佐藤 大輔

経営学者、大学教授。専門はマネジメント論。研究室のプロジェクトや教育・研究をつうじて考…

佐藤 大輔

経営学者、大学教授。専門はマネジメント論。研究室のプロジェクトや教育・研究をつうじて考えさせられたことなどをノートします。Youtube、Podcastも(https://lit.link/dsksth)。

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  • 北海道企業の魅力を発信しよう!

    【北海経営CDP】ビジネスデザイン実践講座で学生たちが制作した、担当企業の魅力を発信するマガジンです。

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「採用マーケティング」という考え方

 採用マーケティングとは、人材確保のための採用活動にマーケティングの知見を活用し、より合理的に採用活動を進めてもらおうという取り組み・提案です。現在の人口減少環境下において、就業希望者自体の数が増えることは基本的にありえません。したがって、限られたパイの取り合いにどうやって勝ち抜くかという競争優位の獲得が人材確保の基本的な命題となっています。このような環境下で、採用マーケティングはとても力強いアプローチだということができます。以下、その概要について解説したいと思います。 マ

    • 【行為のマネジメント】誠実さという”能力”

      例えば、学生からの「最終面接があるので、今日ゼミ休みます」と言うテキストメッセージ。「連絡ありがとう、就活頑張れ」と返す。大変だ、今日のゼミで用意していたワークショップのグループ分けを急遽組みなおさないといけない。今回学んでもらうつもりだった内容はどこで彼に理解してもらおう。 誠実であることの難しさでも、まてよ。よく考えると、最終面接なんだから多分数日前には予定されていたはずだし、今日のゼミで何をするのか(休むとグループワークの予定が狂ってしまうこと)を、あいつ知ってたよな

      • 「我慢しなくていい」なんて本気で言えるか?

        私たちは日常的に、我慢は良くないことだ、理不尽なことは忌避すべきだ、納得いかないこと(やりたくないこと)はやらなくていい、と信じているように思う。そして、その裏返しとして、我慢から解放されるという意味での「自由」が大事なんだという価値を共有している。 例えば学生は、他者から何か行為を促されるとき、その理由や根拠をすごく知りたがるし、それが理不尽でないことをとても重視する。こちらが提案している教育プログラムについて、「なぜそれをしなければならないんですか」「どんな意味(効果、

        • 「頭がいい」から「勉強」できるわけじゃない

           勉強できる人のことを「頭がいい」ということはあるけれど、勉強ができることが必ずしも頭がいいことの結果とは限らない。勉強ができる=例えばテストでいい点数をとれるということは、いわば教科書をよく理解しているということ。でも良く考えたら、そもそも教科書は頭が悪くても理解できるように作られている。誰かしか(頭がいい人しか)理解できない教科書なんてありえないわけで、全員が押しなべて確実に理解できるように作られているし、そうなるような内容しか書かれていない。つまり、やればだれでも必ず1

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