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丹沢山系蛭ヶ岳でヤマビルに遭遇した話

以前の記事でも書きましたが、10月にトレイルランニングの大会「日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)」にエントリーしています。

今回はハセツネに向けてのトレーニング内容と、ヒルに遭遇したお話です。

■累積標高を意識したトレーニング


通常のマラソンと違ってトレランは山の中を走ったり歩いたりします。
いくつか山を越えますので、平地の10kmと山の10kmでは同じ距離でも当然山の10kmの方が走り切るのに時間がかかります。
そのためトレランレースでは距離に加え、累積標高がどのくらいなのかが重要になってきます。

ハセツネは距離71.5km、累積標高が4582mとのこと。
海抜0mから走り始めて71.5kmかけて4582mの山頂を目指す、と考えると分かりやすいでしょうか?(余計分かりにくいかな。。)

とにかく私にとってはチャレンジのレースであることは間違いなく、前回は18時間かかっています。
今回は16時間台での完走を目指し、走行距離よりも累積標高を意識してトレーニングを行っています。

■神奈川最高峰 蛭ヶ岳へ


丹沢山系の塔ノ岳や大山は初心者でも登りやすく、標高もそれなりのあるので良いトレーニングになるのですが、自宅から遠いのと週末は人が多いのがネック。。

そこで最近は丹沢の北側に位置する蛭ヶ岳へ行くことが多いです。
丹沢と言うと小田急線のイメージですが、丹沢の北側からのアプローチ方法もあります。

【登山口までのアクセス】
①まずは神奈川県相模原市の橋本駅へ。(京王線とJRが乗り入れています)
②橋本駅北口から三ヶ木行きバスに乗り、終点三ヶ木へ。(30分)
③三ヶ木から月夜野行きバスに乗り換え、焼山登山口で下車。(15分)

バスの乗り継ぎが1回ありますが、空いているのでずっと座って行くことができるので楽チンです。

■蛭ヶ岳を目指す


焼山登山口のバス停近くにはトイレと自販機もあります。
コンビニはありませんのでご注意下さい。

ここから頂上の蛭ヶ岳まで、ガーミンの計測では距離約12km、累積標高約1600mとなっていました。
登山のコースタイムは約6時間。私はなんとか50%の3時間弱で到達することができました。

そのまま折り返してピストンで戻るのはもったいないので、最近は帰りのルート途中で分岐を下り、登り返して累積標高を稼ぐようにしてます。

参考までに、今回の往復データです。
合計距離27.8km
累積標高2450m
移動時間6時間47分


直前に膝を痛めていたこともありハードな行程でしたが、目標の7時間を切れたので良かったと思います。

■ヤマビルとの闘い


夏場の蛭ヶ岳は文字通りヒルが多く、対策を講じないと大変なことになります。
と言っても準備したのは虫除けだけで、果敢にも下半身は短パンで挑みました。
(この軽装備で登ったことをすぐに後悔することに)

登り始めて10分。足元を確認すると、すでにヒルが5匹ほど靴の上までクネクネと上がってきています。
でもそこは慣れたもので、すかさず虫除けを直接スプレー。
するとすぐにポロッとはがれ落ちます。

去年の画像です。
シャクトリムシの様に上に這い上がってきます。


5〜10分経過したら足元チェックし、虫除けスプレーを噴射して撃退。
そして走る。。

なかなか骨が折れます。何だかゾンビ映画のワンシーンの様です。

映画だと徐々に疲れてきたところに油断して噛みつかれるパターンをよく見ますが、ついに私も噛みつかれました。

ここで慌てて手で払うと大出血するので、落ち着いてスプレーを噴射して撃退します。
すでに血を吸われていましたが、出血は免れました。

こんな格闘を繰り返し、1時間ほど登って標高が1000mを超えるとヒルは出現しなくなりました。

ヒルは標高が低くて薄暗く、湿気があるところを好む様です。

■続・ヤマビルとの闘い


蛭ヶ岳に登頂して折り返し、後半に再度ヒルが多いゾーンへ踏み入れます。

時間帯が変わってもヒル達は相変わらず靴から這い上がってくる。
こちらは走ってるのに、よくまぁ地面から上手に張り付いてくるものです。
感心しながらも、やっぱり血を吸われたくないので撃退しながら無事に下山。

いえ、無事ではありませんでした。。
下山後に一息ついてベンチで靴下を脱いでチェックすると、いました。。

すでにヒルは息絶えていましたが、ガッツリ血を吸われ、くるぶしに3つの傷あとが。。

この時点では痛くも痒くもなかったのですが。。



後に調べて分かったことですが、ヒルはアゴが3つあり、麻酔を出して気付きにくくして皮膚に吸い付くそうです。

https://yamahack.com/ より


今まで毎年ヒルに噛みつかれてきましたが、3つ傷あとが残ることはなかったため、今回は思う存分吸われた模様。

この日は出血もほとんどなく、痛くも痒くもなく帰宅。

しかし、翌日から足首がパンパンに腫れ、痒みも蚊に刺された時とは比べられないほど。

抗ヒスタミン薬の痒み止めを塗り、保冷剤で冷やしたりして落ち着くまで5日ほどかかりました。。

■夏の丹沢に行くときはヒル対策を


【対策】
・長袖、長ズボン、帽子や手袋をして肌の露出を控える。
・歩行中は足元を定期的に確認する。
・休憩中もなるべく座らず、ザックも地面に置かない。

【噛みつかれてしまったら】
・無理やりヒルを剥がそうとしない。
・市販の虫除けスプレーや濃いめの塩水を吹きかける。
・患部の傷口を絞り出す様にして綺麗な水で洗い流す。
・市販の抗ヒスタミン薬を塗布。

ヒルは3つのアゴを使って皮膚に吸い付いて傷つけ、出てきた血を飲むとのこと。
刺して血を吸う蚊やマダニとは吸血の仕組みが異なり、ヒルからの感染症の心配は少ないそうです。

ただヒルを取り除いた後は傷口ができてしまうため、傷口から感染しない様に綺麗な水で洗い流し、絆創膏を貼っておきましょう。

今回の記事は半分以上ヤマビルと格闘した内容になってしまいました。。

毎年の様に夏の丹沢でヤマビルの餌食になっている私ですが、対策を講じておけばヤマビルもそんなに怖くありません!(たぶん)
これに懲りず、また来年も行きます!(笑)

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