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【企業倒産】社員の気持ちが会社に「トドメ」を刺した/会社の危機に社員がすべきこと(私の後悔)

おはようございます!
年末年始の営業、みなさまご商売はいかがでしょうか?
毎年、この時期になると思い出すことがあります。
それは私が勤めていたコンサルティング会社が2008年3月に民事再生を迎えたことです。当時の年明けは、私にとって印象深いものでした。
そこで今回は、私が企業倒産について味わった経験についてお話させてください。

①所属するコンサル会社が民事再生に…

先述の通り、私が所属していたコンサルティング会社は、2008年3月に民事再生を申請し、それでも再建がかなわずに2010年2月に清算という形でこの世からなくなりました。

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その1年ほど前から1ヶ月分の給料が遅延していましたので、どこかで予感はしていました。なので民事再生をした当初、私はそのことをさほど気には留めていませんでした。
「それは会社(上層部)の問題であって、自分はいちコンサルタントとして担当企業へ、これまで以上に一生懸命、支援をすればいい」―そう信じて、外回り営業や顧客管理など、集客に関する支援をして回っていました。
ただ、それでもやはり「コンサル会社が倒産(民事再生)しちゃ、どうしようもないよね」という声をいただくことが度々ありました。
その度に「仰る通りです」と答えましたが…とても辛く悔しかったことは今でもハッキリと覚えています。

②「倒産した会社の人に言われたくない」と言われて

そんな中、クライアント企業の社員さんとの懇親会でのことでした。
「これからの飲食店は、外回り営業のような活動をしていかないと経営は安定しない。」と幹部の方に話した時のことでした。
お酒が入っていたこともあったと思いますが、面と向かって「倒産した会社の人にいわれたくない!」と指摘されたのです。

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私はその一言が、なによりショックで、その場でポロポロと涙を流してしまいました。これまで溜まりに溜まっていた気持ちが、堰を切ったように噴き出しました。
「ああ…これだけ思いを込めて言っても、伝わらないのか…」―私は深く落ち込みました。

③私の気持ちが会社に「トドメ」を刺した

それからでした。私は、会社を恨むようになりました。
「なぜ自分は懸命に仕事をしているのに、トップは会社を倒産させてしまったのか?」と。
時期を同じくして社内にも良くない空気が流れていました。
「トップが悪い」「あの事業が問題だったんだ」「こうなると思っていた」と、みながみな半ば評論家のように会社の批判をするようになっていました。その後、私は他社からスカウトをされて会社を去りました。
しかし独立して経営者となった今、その時のことを思い返すたびに後悔しています。

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「あの時の私の気持ちが会社にトドメを刺したのかもしれない」と。
「もしあの時、私がトップと同じ気持ちになって会社に残っていたら…もしかしたら復活できたかもしれない」とも、いち社員がおこがましい話ですが、そのことに罪悪感も感じています。
これは実際に味わった人しか分からないことですが、自分が人生の時間を費やした会社がなくなってしまうことは、お世話になった恩師が亡くなってしまったような…言葉にできない寂しさに似ています。
そして年末年始を迎えるたびに、その寂しさは募ります。

④会社の危機こそ、全員が一丸となってほしい

もし今、倒産の危機に瀕している(あるいはそんな予兆を感じている)店長・社員さんがいるのなら、あるいはそのような心配がないにしても本稿を読んで共感していただいた人がいるのであれば強く願うことがあります。
それは「どうか私のような寂しさを味わうことがないように」という願いです。
もし万が一、あなたの会社が危機に陥ったら、その時こそ勤める全員が一丸となるタイミングだと思ってください。気持ちは分かります。分かりますが…トップを恨んでも仕方がありません。むしろトップの気持ちを全員が理解できれば、同じ気持ちでお客様一人一人に接することができ、その積み重ねが間違いなく復活の道を照らしてくます。

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それができなかった私が語るべきことではないかもしれません。ただ、同じような寂しさを背負い続けるような人生を送ることにはならないように。
少しでも、本稿が参考になれば私も救われます。

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