【読書録】江副浩正
□ 今回読んだ本
□ サマリ
著者 馬場マコト・土屋洋
リクルートの創業者である江副浩正の人生を彼のエネルギーの源泉を探りながら書き上げられた一冊
大学入学以降はどこの会社にも務めず会社を起こしその後死ぬまで進み続けた彼の人生を追体験しているかのような気持ちになれる一冊
□ Take home
1. 人を生かすためには得手なことをやらすこと
2. 人が多ければ多いほど結論が遅くなるので経費がかかる。トップを恐れず自らの判断を下す。
3. 昭和38年に日本リクルートセンターとして出発した時はゲマインシャフト(運命共同体的)な性格を強く持った会社であった。会社は拡大するにつれて拡散的になり、ゲゼルシャフト(利益共同体)的性格を強めていくのが通例である。しかしわが社はゲゼルシャフトとゲマインシャフトの両面を強く持つ『社員シンジケート』と言う表現が感覚的にぴったりとくる集団である。これをわが社では『社員皆経営社主義』と呼ぶ
4. 事業の失敗に寛容な組織風土である。中で事業からの撤退パーティーでは周囲の皆が「お疲れ様でした」と拍手をするような組織風土がないと赤字事業からの撤退が難しい。
ロジャーズ ... 人間は誰しも成長しようとする本質を持つ。したがって人は後年の変わろうとする本人の努力によりその人格を変えることができる
ドラッカー ... 企業は機会を生かす 企業の成果は『問題』を解決することによってではなく『機会』を開発することによって得られる
新しい事業のヒントは生活者の視点にある
量は質を凌駕する
お互いを競わせる術
情報の送り手ではなく、情報の受け手である読者の意見を大切にした。本創り。我社には顧客が二人いる。広告主と読者である。どちらか一方を選ばなければならぬときは、読者を選ぶ。
成長する企業の思想と仕組み
組織のために働くのではなく、自分のために働く。これが個人を成長させる近道だ。そして、成長し続ける個人が集まる組織は強い。
□考えたこと
- 江副さんが会社を起こすに当たり、彼の師は「ドラッガー著の本」であった。ドラッカーの本が彼自身の思想と、彼の成功体験、そしてWILLが事業を成長させ、亡き今でもイズムは残り続けている
- 「個人が輝きのびのびと力を発揮する」この思想をすべての職場の社員に浸透させることを上が目指した。とある。この思想は特に今の社会では求められており、行動経済成長のの旧体質である均一的なミスのない労働力としての人材よりも、個人個人の強みを活かしきった適材適所な組織が力を発揮することで結果が最大化される事業が増えているのだろう。
- ミレニアル世代の一人として、たしかに、今強制力の強い会社で働くよりも、個人のWillに従ってその道順にある会社を選ぶという考え方で就職先を選んだので、江副さんが60年前に作った思想がいかに合理的で先んじていたかがわかる。
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