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「お月見」って何をして過ごしている?みんなのリアルな楽しみ方をご紹介!  

こんにちは。ヤフー・データソリューション カスタマーサクセスの塩澤です。

まだまだ暑い日が続きますが、少しずつ日が短くなるとともに秋の気配を感じるようになってきました。
秋といえば、紅葉の秋、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋と日本の豊かな自然や文化を感じる季節です。そして、その中でも秋の風物詩として欠かせないのが「お月見」です。

お月見は、古くから日本で親しまれている風習で、元々は美しい満月を眺めながら秋の収穫を感謝する行事でした。現代では、この時期になるとスーパーや市場でお月見団子や季節の果物が並び、また各企業からも秋限定の商品が発売されます。

「月見」や「十五夜」といった言葉は、秋を感じさせる季語として広く知られていますが、クリスマスやお正月など他の行事と比べて、いまいち何をすればいいかピンとこない方も多いと思います。
そこで今回は、検索データを基に皆さんのお月見の過ごし方を探り、お月見をより楽しむためのヒントを見つけていきたいと思います。

<月見の検索の変化>


まずは、コロナ前の2019年と、直近1年間の検索データを比較することで、
ここ数年のお月見に対する関心やトレンドがどのように変化したのか見ていこうと思います。

※直近一年間:2023/7/24~2024/7/28

■検索数TOP30のキーワードとカテゴリー(抽出条件:「月見」を含む検索キーワード)
※順不同

まず、両者において共通して言えることは食べ物に関するキーワードがほとんどを占めているということです。
特に、秋の訪れを感じさせる月見バーガーはその象徴的な存在になっています。
個人的には「お月見 楽しみ方」「お月見 準備」といった伝統的な風習を尊重したお月見に関する過ごし方も検索されていると思っていましたが、そういったキーワードはランキング圏外にも確認できませんでした。
このことから、現代のお月見に対する関心は、伝統的な風習よりも食事としての楽しみ方に完全にシフトしていると考えられます。

そして大きな変化として挙げられるのが、「月見商戦」です。
最近ではバーガーチェーン店だけでなくファストフード店にも月見関連の商品が広がったことで、消費者の選択肢が広がりました。チェーン店ごとに食材やコラボなどお店独自のアプローチにより競争を広げており、年々商業的なイベントとして認識されるようになってきたのではないでしょうか。

このような背景を踏まえ、次に月見商戦の盛り上がりを検索ボリュームから確認してみたいと思います。

■月見関連商品の合算検索推移
(抽出条件:「月見」を含む検索キーワード、範囲:検索数TOP30)

 

2019年から2022年にかけて月見関連商品の検索ボリュームは大幅に増加し、この期間中で市場が急成長したことが考えられます。特に2022年には、2019年の約4.4倍もの検索ボリュームが記録されました。
この急成長の背景には、企業のマーケティング活動の強化に加えSNSの普及が大きく影響していそうです。インフルエンサーが「発売初日に買ってきた!」「食べ比べをしてみた!」といった動画をアップロードするようになったことで、季節のトレンドをより簡単にキャッチできるようになったことも要因の一つかと思われます。

しかし、直近の2023年には検索ボリュームが若干落ち着きを見せたことで、市場が成熟期に入った可能性が考えられます。毎年のイベントとして定着したことで目新しさが薄れ、需要と供給が安定した結果、新規の関心もある程度浸透しきったと言えるかもしれません。
今後も月見商戦の動向を引き続き注視していきたいと思います!

更に、「月見バーガー」検索者の興味関心ごとを見ていきます。

■「月見バーガー」を検索している方の時系列

上記は「月見バーガー」検索者の前後の検索キーワードとなりますが、「お店の名前+月見関連商品」をセットで検索している傾向が見て取れました。これらのデータから、消費者が特定のブランドにこだわらず、その年特有の新商品やキャンペーンに対する期待感を持ち、さまざまな月見商品に関心を寄せていることがわかります。各企業が競い合う中で、どの月見バーガーが一番おいしいのか、食べ比べを楽しむグルメなユーザーも増えていることが考えられそうです。

実際、食べ比べを楽しむユーザーが一定数いることを示すかのように、「月見バーガー」と検索された前後には多くの月見関連商品が検索されている中で、「月見バーガー カロリー」という検索ワードが目立っています。これは、食べ比べを楽しむ一方で、食べ過ぎによる体重増加を懸念し、カロリーにも気を配る消費者が多いことを示しているのではないでしょうか。

■「月見バーガー カロリー」検索者の健康・医療に絞った前後検索

直前で検索されている「ダイエット 停滞期 乗り越え方」というキーワードが気になりました。
思うように体重が減らないことにストレスを感じている中で、月見バーガーが一層の誘惑となり様々なバーガーチェーンを検索するうちに「もう食べちゃおうかな」と少し投げやりな気持ちになっているかもしれません。

しかし、ただ単に欲望に流されるのではなく、目標としている一日の摂取カロリー内に収まるかどうかを確認し、食べたい気持ちとダイエットの目標との間で葛藤しながらも、計画的に食事を管理しようとする姿勢が検索からも伺えます。

こうした消費者のインサイトを考慮して、シーズナルキャンペーンを展開する飲食関連企業は「カロリーへの配慮」を織り込むと効果的なのかもしれません。特に健康志向が高まる現代において、消費者の健康志向に応えることは、企業のブランドイメージ向上にも繋がり、消費者からの信頼を得ることができるでしょう。

【最後に】
お月見の醍醐味は、秋の夜空に浮かぶ美しい月を眺めながら、季節の移ろいを感じることができるところにあります。最近では、コンビニやファストフード店で手軽に楽しめる月見バーガーが登場し、秋の味覚を気軽に堪能できるようになりました。是非、家族や友人と一緒に月見バーガーを頬張りながら、秋のひとときを満喫してみてはいかがでしょうか。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ(パーソナルデータ)については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

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