コロナとアレルギー
自分は子供の頃からアレルギー体質のこともあり、よく「なんでアトピーなんて面倒なものが出てくるのか?」ということをよく考えていました。
そのせいで、体や免疫のことにも興味を持つようになり、いろいろと本を読んできたり、ネットで情報を集めるようになったのですが、最近思うのは免疫に関する知見がどんどん新しくなってきていることです。
その中でも、特に面白いと思うのは、最近「制御性T細胞と呼ばれる免疫細胞をコントロールすることで、過剰な免疫反応を防ぐことができる」ということがわかってきたことです。
そして、それが腸内環境に関係していること。つまり、「腸内環境を改善することで、こうした過剰な免疫反応を防ぐこことができる」ということもわかってきました。
そして、カギになるのは「酪酸」なるものらしく、これを生成する菌が減少すると、免疫の暴走が起きやすくなるらしいのです。
この辺のことがうまくまとまっている本はないのか?と Amazon を探していたら、ありました。NHK スペシャルの取材班の人たちがまとめた本です。
この本ではアトピーのようなアレルギーの話だけでなく、糖尿病やうつ病などのさまざまな症状と免疫や腸内環境が関連し合っていることが紹介されており、非常に勉強になりました。
更に、NHK スペシャルの取材班だけあって、情報元が大学の研究室だったり、論文だったりするので、情報が信頼できる点も非常によかったです。
他にも、腸内環境とアレルギー症状の繋がりを紹介している本はないか?と思って探していたら、ありました。
ただ、この本は「長沢オリゴ」という特定の製品を推してしまっているようで、先の NHK スペシャル取材班のような安心感はなく、ちょっと心配なのですが、基本的には先の本に近い内容が紹介されているように思います。
コロナとの関係性は?
そして、免疫の暴走と言えば、コロナで知られるようになった「サイトカインストーム」の話ですが、こちらについてはよくわかりませんでした。
下の発表を見ると、やはりコロナの重症化を防ぐのに制御性T細胞が重要な役割をはたしていそうなのですが
他のサイトでは、制御性T細胞だけでは力不足のようなことが書かれており、ちょっとこの辺りはよくわかりませんでした。
小さな火事(炎症)を抑えるのには制御性T細胞は有効だが、大火事(炎症)を抑えるには力不足ということなのでしょうか。
では、小さな火事を大きな火事にしているのは何なのでしょうか。負のフィードバックループに関連しているのが制御性T細胞だとすると、逆に正のフィードバックループに関連しているファクターもどこかにあるはずです。
炎症が更なる炎症を引き起こすという例は知られており、例えば脳梗塞の場合などには細胞が壊れたときに出てくる DAMPs という物質が更に症状を悪化させてしまう例が知られています。
つまり、外部からの細菌などに免疫が反応しているのではなく、自己の細胞が壊れてしまったときに、その内容物に免疫が反応しているらしいのです。
コロナの場合は、サイトカインストームのような現象が、こうした自己の細胞への免疫反応で起こっているのか、本来のウィルスへの反応で起こっているのか、それともそれ以外の現象で起こっているのかはよくわかりませんが、早く真実が明らかになるといいな、と思います。
一般人はどうすれば?
では、一般人はコロナという強敵にどう対応してゆけばよいのでしょうか。
マスク・手洗い、そしてワクチンは言うまでもありませんが、どんどん変異するウィルスに対する対策としてはワクチンだけで十分とは言えないかもしれません。そこで、有効な対策になるのが、コロナを重症化させない体質をつくることではないかと考えています。
実際のところ、制御性T細胞をうまく働かせることで、どれくらいコロナの重症化をどれくらい防げるかは確たる証拠がないので、ここからは推測なのですが、腸内で酪酸がしっかり生成されるようにしておくことで、ある程度免疫の暴走が防げるようになるかもしれない…という風に思っています。
そして、そのための対策としては、まず酪酸がしっかり生成される腸内環境をつくっておくことが重要だろうと思います。では、どうすれば酪酸がしっかり生成される腸内環境がつくれるのでしょうか。
先の小柳津先生によれば、酪酸菌のエサになるフラクトオリゴ糖を十分に摂取して、酪酸菌を増やすことが推奨されていました。
フラクトオリゴ糖は、玉ねぎ・ゴボウ・ニンニク…などの野菜にも含まれているそうなので、これらの野菜を十分に摂ることもことも有効かもしれません。
私の民間療法
また、私の場合、アレルギー体質だったこともあり、整腸剤としてよく「ミヤリサン」と呼ばれる薬を飲んでいました。ちょっとお腹の調子が悪いときにミヤリサンを飲む、という感じです。錠剤のヨーグルトだと思って飲んでいました。そして、実はミヤリサンも制御性T細胞を増やすのには有効なのではないか?と思っています。
下の慶応大学の発表によれば、クロストリジウム・ブチリカム(つまり、ミヤリサン)が、制御性T細胞を増加させる効果があることがわかっています。
この研究で使われている「クロストリジウム・ブチリカム」がいわゆる一般に市販されている「ミヤリサン」と同じものかどうかはわからないのですが、個人的には「コロナのお守りくらいに思ってとりあえず飲んでおこう」と思い、飲んでいます。
この薬は「ビオチン療法」と言われるアトピーの民間療法(?)でも使われている薬なので、アレルギーを持っている方はよくご存じかもしれません。
ただ、ミヤリサンの酪酸菌は経口摂取しても永久に体の中に留まる訳ではないので、本質的な解決方法としてはやはり食物繊維やオリゴ糖を沢山摂ることが重要なのではないかと思っています。
上の Wiki は記事が宣伝っぽい…とちょっと怒られてますが、食物繊維やオリゴ糖などが酪酸菌を増やすのには有効ではありそうです。
そんな訳で、アレルギー体質の改善やコロナの重症化の予防にも効果のありそうな酪酸菌の話題を紹介させて頂きました。
最後に注意点!
こちらの記事は医療関係者が書いたものではなく、単なる素人の書いた記事ですので、あくまで参考程度にとどめておいて頂けますと幸いです。
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