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129.クリスマスイブに仏教の本

真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2019-2020のヨンデル選書 2nd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。

おもろいおもろい。超弦理論の大栗先生と、「仏教学」の佐々木さんとの対話なんだけど、ぼくは大栗先生の書いてることのほうがちょっとだけわかって(でも全部はまったくわからない)、そして佐々木さんの書いてることは一部しかわかんない。これって世の中の人によってまるで違うんだろうな、きっと、佐々木さんの書いてることのほうがよくわかって、大栗先生の書いてることがぜんぜんわかんない人もいるんだと思う。特筆すべきは、書いてあることの具体的な理論がよくわかんなくても、ふたりともべらぼうに語るのがうまくて、ぼくらの頭の中になんらかの情景を思い起こさせる能力が高いということ。そして、この二人が別個に語るのと、対話するのとがどちらも収録されているということだ。科学と宗教の対話って書くのは簡単だけどよく実現したなあ。

この本を読んだころだったかな、思ったことがあって、それは、「仏教ってぼくの脳内ではキリスト教とかイスラム教の棚においていたけれど、どっちかっていうと哲学の棚にならべるものなんだな」ってこと。

哲学と科学を聞き比べるような本がつまんないわけないんだよね。


(2021.12.24 129冊目)

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