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165.若手に追い抜かれる快感

スパルタ病理塾


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三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2019-2020のヨンデル選書 2nd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。

新しい本なので4月からの展開となったが、ヨンデル選書の冒頭から並べてよかった本。対象は臨床医、さらには医学生。内容は病理診断の基礎。以上を読んで、「病理か! 勉強しよう!」となる人がいたらちょっと特殊なタイプだろう、普通の臨床医や医学生は、顕微鏡の見方を勉強するためだけにわざわざ本を買おうとは思わないものだ。それども本書は買う価値がある、まず、若き著者小島先生は臨床医の心がとてもよくわかるタイプの「珍しい方の病理医(?)」であり、そもそも救急当直も内科当直もついこないだまで普通にこなしていたし地域医療にも詳しく、研修医向けに顕微鏡の見方と所見の取り方を定期的にレクチャーしていた教え上手なのである。リーダビリティが高くてコラムの質もいい、病理検査室に足を踏み入れたことがある医者は必読。負けたよ!

「ヨンデル選書」という企画は三省堂書店池袋本店をはじめ、神保町、名古屋、札幌など複数箇所で開催していただいたのだが、池袋のメインのやつはまず最初の1か月に50冊選んだ本を並べてもらい、その後、1か月に15冊ずつ本を追加しながら半年やるというめちゃくちゃ膨大な(店員さんの手間もやばそうな)企画だった。今回の「スパルタ病理塾」は、ヨンデル選書 2nd seasonがはじまって4か月が経過し、4回目の追加選書で並べてもらった本なので、冒頭にこのように言い訳を書いている。

読み終わってすぐ「並べてもらおう!」と思ったんだったな。著者はまだお若いんだけど、いい書き方をする方なのだ。

(2022.9.16 165冊目)

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