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擬態書ー腕に覚えあり

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今や絶滅危惧種となったヤンキー。昔のヤンキーは100m先から一見しても分かるなどと形容された。今はといえば、反社会的勢力も含めてぱっと見ただけでは分からないような人も多い。

見た目も行動も、ヤンキーは分かりやすかった。主張があれば喧嘩、負ければ勝つまで喧嘩。認め合うことができれば友達に。ヤンキーが減ってきた今の時代、そのような明け透けな関係を構築するのも難しいということなのだろう。

それでも、現代の男も強さに対する憧れをどこか抱き続けている。弱いという言葉に、男は弱いものだ。

ヤンキーを肯定するわけではないが、分かりやすい強さや優しさが、現代にあってもよいのではないか。サンドバックに拳を打ちつけ、己の強さをアピールすることにより、初めて自分が分かるといったこともあるのではないだろうか。

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腕という字は時に、そんな想いを具現化してくれている気がする。具現化というより、擬態化なのだが。

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