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[Hypixel/Warlords]夏草や 兵共が 夢の跡

深みへ(I Need to Go Deeper)

言わずと知れた超人気ゲーム、Minecraft
自由度の高さが故に、「これホントにマイクラ??」と疑うレベルの創作物がユーザーにより日々作られている。
その領域はひとつの建築物に留まらず、マルチに於いてはサーバー単位で発展している。

このゲームのマルチプレイ機能は、
Minecraftには運営ではなくプレイヤーが建てた無数のサーバーがあり、他のプレイヤーはそれらに参加するというコミュニティに依存したスタイルである。

リリースされてから約10年も経てば、どれほど素晴らしいワールドがどれだけ創られたのか、もはや言うまでも無いだろう。

ひとつ例を挙げると、ここ数年のブームを巻き起こしているバトロワゲームの祖先はMinecraftのあるサーバー内のミニゲームだとか…




さて、本題に入る前にちょっとイメージしてほしい。

時は2015年2月。
当時中学生なりたての筆者は、マルチプレイで見知らぬ人と鍔迫り合うPvPにハマり始めたクラフターだ。
分かる人向けに具体的に言うと、Dragon Escapeというエンドラに追いかけられるパルクールレースを、ギリギリ1位で踏破する快感から逃れられなくなったのだ。



そんな彼に以下の情報を教えてみよう。

「Minecraftの世界観で、
ハイクオリティな3Dテクスチャを基に、
LoLの様な剣と魔法のRTSを一人称視点で、
大人数とドンパチすることが出来るミニゲームがある、
そんなサーバーが身近にあるとしたら?」

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と問えば、どんな反応をするだろうか?



「・・・・・・」



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「やりてぇ!!!!!!!!!」




さらなる深みへ(Need to Go MORE Deeper)

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筆者の欲求に応えてくれるものは、HypixelサーバーにいるWarlordsというミニゲームだった。

Hypixelというアメリカのサーバーは、人気度や最大同時接続人数等4つのギネス記録を持つ、まさにマルチ界隈の頂点といっても差し支えない遊び場だ。

そして、Warlordsは上の説明の通り、LoLなどのRTSをそのままMinecraftに落とし込んだチーム対戦型ゲームだ。
World of Warcraftが元ネタらしいが、筆者は全く触った事が無いのでどれだけ似てるかは分からない。

Warlordsについてもう少し詳しく説明すると、
プレイヤーは固有スキルを持つクラスを選び、12vs12または30vs30でチーム戦を行う。ソロは無し。
クラスは左から順に、
・Shaman - 中距離特化。
 難易度は高いがスキルコンボを決めると敵が文字通り”溶ける”。
・Mage - 遠距離特化。
 デバフを与えワープもでき、瞬間火力も高いオールマイティ。
・Warrior - 近接特化。
 1on1において最強。筆者の相棒。
・Paladin - 近接特化。
 バッファーでもあるので複数戦闘にはもってこい。

実際はクラスごとにさらに専攻タイプが分かれるのだが割愛。
興味を持った方は、日本の有志がまとめてくれたwikiをどうぞ。

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ゲームモードは3つ。
・Domination
 BFのコンクエスト。5ヵ所のエリアを占領し合い、ポイントを稼ぐ。
・Team Death Match
 FPSでお馴染みキル数対決。戦いは数だよ兄貴。
・Capture The Flag
 旗取りゲーム。敵陣から奪い取った旗を自陣へ持ち帰る。

さて、話を2015年に戻そう。
毎日チェックしてるサーバーのHPには"Warlords Open Beta - Live Now"と書かれた記事。
もちろん中学生に全く優しくない全文英語スタイル。

幸いにも「読めねえ海外のサイトはGoogle翻訳にURLをぶち込めばそれなりに訳してくれる!」という知識があったので、早速読んでみる事に。

早い話、Hypixelサーバー内にて新作のミニゲームが実装されたらしい。
ゲームコンセプトについては別の記事や関連動画で紹介されたものの、よく分からなかった。



ただ。

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武器のクオリティーがぶっ飛んでた。
デフォルトの16x16ピクセル、2Dモデルのダイヤソードが霞んで見える。
特に左から4番目の大剣(Void Edge)がかっこよすぎる。


新PvPシステム、シビれる武具デザイン、そして記事の〆に"See you on the battlefield!"と告げた開発者。最早すべき行動は確定していた。
さっさとMinecraftを起動、いつものサーバーID mc.hypixel.netへアクセス。

Warlordsをプレイするしかない。




いざ戦場へ(Time to Strike!)

ゲーム内で英語だらけのチュートリアルを流し読みして、
「赤字のステータスは大体攻撃か被ダメージ」
「緑字のステータスはどうせ回復系」
「4つのスキルとult(必殺技)があるので、取り敢えずult以外はポンポン使ってみよう」
「英語なんぞ簡単な名詞と動詞だけ分かれば後は気合とノリで読める、知らんけど」
という所感を持っていざ戦場へ。

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…やばい。楽し過ぎる。
敵にどんなスキルで倒されたのか。自分はどんなスキルを以て敵を倒したのか。もっと効率の良い攻め方は何なのか。武器の特性は何か。スキルコンボは何が良いのか。
分からない事をひたすら手探りで理解していくのが、これ程までに面白い事とは思わなかった。

特に面白かったのがCapture The Flag(CTF)。このゲームモードは最も戦術性が問われるため、さらに詳しく説明する。

CTFは文字通り、旗取りゲーム。
12vs12の2チームに分かれる。1kill5ポイント、敵陣から奪い取った旗を自陣へ持ち帰りると250ポイント。
合計1000ポイント先に稼いだチームが勝利となる。
自陣の旗を動かすことも出来ず、1人だけしか敵陣の旗を奪うことは出来ない。
また、旗を奪った人(キャリア)は時間経過で被ダメージ量が増加する。

ただし、250ポイントを得るには少し条件がある。
自陣に旗があり、奪われていない間に敵陣の旗を持ち帰らねばならない。
双方にキャリアがいる場合、どちらが生き残るかをチームを懸けて争うのだ。

そう、CTFとは「護衛戦」だったのである。

護衛対象であるキャリアは時間経過によりダメージを受けやすくなり、脆くなる。
そして、筆者の愛用していたWarriorのスキルは、
「周囲の敵をふっとばし、大ダメージを与える」
「1人のみに大ダメージを与える」
「味方へのダメージを半減させる」
「短時間のみ味方を無敵状態にする」
つまり、敵キャリアを容易に葬り、味方キャリアへのサポートもこなせるポテンシャルを秘めていたのだ。


孫子の兵法、「彼を知り己を知れば百戦殆からず」とはよく言ったものである。

それからは、夢中にCTFを回し続けた。
独りで敵陣に潜り込んでアサシンの如くキャリアを暗殺したり、逆に独りで長時間キャリアを防衛しきったのも何度したのだろうか。

ある時は「この試合は負けられられねぇんだよ!!」と、わざわざBGMとして進撃の巨人サントラ「立body機motion」を流し、自身を鼓舞なんて事もやっていた。


唐突過ぎて何でやったのか今でもよく分からない。
でもあの試合は結局、逆転勝利を収める事が出来たのだ。

もちろんDominationも楽しかった。
5エリアしか占領ポイントがないという事は、2つずつは仲良く占領し合い、そしてマップの中央にある残り1つのエリアは必ず激戦区になる。
開戦すると、1ヶ所に大体20vs20の敵味方入り乱れた混戦。協力して奮戦し、遂に殲滅して占領を果たすと、ファンファーレのSEが鳴り響く。その瞬間の「niceee」「we will win lets go」と打たれる歓喜のコメントがたまらなかった。

Team Death Matchは至極単純、敵を多く倒せば良い。なのでいつもより双方共に殺気に溢れたムーブをしてくる。
マップ構造が分かってくるとリスキルが出来るようになり、味方と「hehehe」「noob」と煽りながら蹂躙するのは想像以上にスッキリする。やり過ぎると人間性腐ってしまうが。

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おしまい?(The End?)

リリースから半年ほど経ち、レベルカンスト(Lv90)を迎え「俺TUEEEEEEE」と無双を重ねる日々を謳歌し…たかったが、実はそれほど長く続かなかった。

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プレイヤー数が目に見えて減少していた。


Warlordsにはある重大な欠点があったのだ。
レベリングスピードの遅さである。

1つのクラスにつき、ゲーム内通貨を利用してLv1 - Lv90まで育てる事が出来るが、一人で毎試合活躍出来る程強くなるには莫大な通貨量と時間がかかる為、ライト層に全く優しくないのである。
一気に通貨を集める方法は有るには有るが、リアルマネーが絡んでくる。金払う程乗り気じゃないプレイヤーが大多数なのは自明の理だろう。


どんなマルチゲームにも言える事として、同時接続人数が少なければマッチングせず、終には誰からも忘れられたものとなる。

しかもHypixelはWarlordsだけのサーバーじゃない。
他にも魅力的なミニゲームはあるし、新作のミニゲームの発表頻度だってそんなに低くは無い。競争相手は他ゲームだけじゃなく、同サーバー内のミニゲームすらも相手なのだ。

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レベルカンストという目標を達成してしまったからかもしれない。
アップデートの回数が少なく、真新しいモノが中々実装されなかったのもあるかもしれない。
ただ、それよりも「マッチングすらしないから激アツな戦いが出来ない」事は、一人のプレイヤーを飽きさせるには十分だった。
並びに、リーダーボードのずっと上にいた名も知らぬプレイヤー達も、ずっと下にいたプレイヤー達も、いつの間にかBeta ver.と銘打たれた新作ミニゲームに集まっていた。

そうして、筆者はWarlordsを辞めた。




おしまい。(The End.)

その後マルチ自体は1-2年続けたが、あのWarlords程の感動が再び味わえることは無かった。そのままMinecraftからも離れてしまった。

結局、客観的に見て出来が良かったのか悪かったのか全く分からない。何故なら、余りにも思い出補正が掛かってしまったからだ。CTFで無双した事も、初めて海外の人と「お前強いなぁ!」「いやお前もな!」と互いに褒めあった事も、忘れられる訳が無い。

また、当時は片手で数えられる位には男友達はいたものの、同級生がハマるものにとことん毛嫌いする天邪鬼だった。クラスの話題に挙がらない、インターネットの奥深さに秘密基地の匂いを感じたのも思い出補正の原因かもしれない。


Warlordsは、そんな天邪鬼をこじらせていた筆者にとってこれ以上無い青春だった。




...まぁ実はその後青春ハイスコアを更新する事になったのはまた別の話。

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Praise The Sun!
6
シュタインズゲートをプレイして、AragamiとKronosを聴くとこんな人間が出来ます。
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